2026年春季(第191回)
第191回討論会テーマ
討論会の原稿枚数は、A4判4枚以内で作成願います。
ここにおける提案者は、講演大会において当該セッションの座長および副座長に指名されますので、ご了承ください。
- 1. サステナブルシステム分野
「リン濃縮鉄鋼スラグの肥料化」 - 提案者:和崎 淳(広島大)、谷 昌幸(帯広畜産大)、松永久宏(JFE)
- 鉄鋼スラグからの回収リンの用途として、需要の最も大きい高リン酸肥料に焦点を絞り、その利用価値について学術的観点から研究を行うことを目的として、研究会で検討を進めた。背景として、リン酸を濃縮したスラグに含まれるリン酸に関して、作物に吸収されるポテンシャルが示されていたが、生育期間を通じての吸収機構や有効な作物種あるいは環境は詳らかでなかった。また、土壌中でのスラグに含まれるリン酸の動態や、スラグ肥料施用による土壌pHへの影響、リン酸以外に含まれる有用元素(特にマグネシウム、ケイ素)の有効性の調査や、スラグに含まれる他の元素(クロムなど)の作物への影響についても評価を行う必要があった。研究会では、これらの課題に対応する調査を進め、高リン酸スラグの肥料としての利用価値を追究してきた。本討論会では、研究会における関連の成果を公表するとともに、関連の研究発表を受け入れ、広く討論することを目的とする。
- 2. 計測・制御・システム工学分野
「製銑プロセスにおける計測技術の現状と高度化に向けた課題Part4」 - 提案者:藤垣元治(福井大)、伊勢居良仁(日本製鉄)
- 原料である鉄鉱石と石炭等から溶銑を作り出す製銑プロセスは、安定生産が最重要視されるプロセスでありながら、近年は高い生産性の確保と同時に資源劣質化対応と温室効果ガスの排出削減が要求されている。従来把握できなかったプロセス状況を新たに測定し操業に反映できれば、これら要求に対応できる可能性がある。本討論会では、研究会の最終報告として、研究会活動で得られた製銑プロセスに適用の可能性がある計測シーズとその基礎検討結果を共有し、討論を行う。
- 3. 創形創質工学分野
「高品質・高機能棒線の圧延技術」 - 提案者:柳田 明(東京電機大)、齋藤賢一(関西大)
- 自動車や機械などに使われる棒線材の品質や機能への要求は年々厳しくなっている。本討論会では棒線圧延における、機械的性質、表面性状、寸法精度の向上技術、材質予測技術あるいは設備、制御・計測技術に関する討論を行い、今後の技術動向を探る。

