協会概要

会長交代について

一般社団法人日本鉄鋼協会は4月24日(木)に2025年度定時社員総会および理事会を開催し、福田和久会長に替わり新たに会長(代表理事)として藤田展弘氏が選定されましたので、ご報告申し上げます。

会長(代表理事) 藤田展弘 日本製鉄株式会社 副社長執行役員 技術開発本部長(新任)

会長メッセージ

会長の写真

会長就任にあたって

藤田 展弘

日本製鉄(株) 副社長執行役員

この度、第58代日本鉄鋼協会会長に選任されました藤田展弘です。伝統ある本会の会長職を拝命し、大変光栄であると同時に、その責任の重さを深く感じております。創立110周年を迎えた本会は1915年の創立以来、我が国の鉄鋼技術の発展を支え、産学連携を推進しながら人材育成にも尽力して参りました。私自身も、研究会活動、論文誌編集や講演大会等での議論・交流を通じて、本会の恩恵を受けてきた一人として、その発展に微力ながら貢献できるよう、誠心誠意努めて参ります。会員の皆様と力を合わせ、より強固な学術・技術の基盤を築いていきたいと考えております。

現在、鉄鋼業界を取り巻く環境は大きく変化しています。国内外の経済状況の不確実性、カーボンニュートラルへの対応、デジタル技術の進展など、多くの社会課題・技術課題が山積しており、これらの課題を解決する、時代の変化に対応した技術開発がより一層求められています。そして、持続可能な社会の実現に向けた鉄鋼業の役割は、かつてないほど重要になっています。本会は「学理と実業の結合」を基本理念に掲げ、これまで培ってきた産学連携を継続し、技術革新を推進していかなければなりません。総合工学である鉄鋼技術の発展には、製造プロセスの高度化、材料特性の極限の追及、さらに、これらを実現させるための異分野との融合や新たな視点の導入が不可欠です。本会設立の基本理念の下、会員の皆様と共に、連携を更に活性化させ、積極的な議論・交流を展開して参ります。

本会の特徴である学会部門と生産技術部門を両輪とした体制において、より一層の両者の有機的連携を図って参ります。学術部会では、シーズのインキュベーターであるフォーラム活動、その発展である研究会活動が中心となりますが、産・学研究者でのより一層自由な議論を促進し、新たな研究テーマの創出を目指します。また、技術部会・技術検討部会では、学術的なシーズを社会ニーズに結びつける場を提供し、社会実装への橋渡しを強化します。協会の活動は鉄鋼技術の協調領域を主体に展開されます。国内外での競争激化と知的財産権保護の拡大を受け、競争領域は拡大し、協調領域は縮小する傾向は継続しますが、その中にあって山積する難課題解決に向け、定款に掲げる「鉄、鋼等に関する学術、技術そのほか一切の問題を研究調査し、わが国における鉄鋼業の振興発達を期する」目的を達成するために、本会の果たすべき役割はさらに大きくなると考えています。

学会としての基本である講演大会と論文誌においては、会員の皆様のご努力にも関わらず、それぞれ発表件数や論文投稿数・掲載数が減少基調にあり、憂慮すべき事態と認識しています。先に述べた協調領域の縮小に加えて、業界の統合・再編に伴う鉄鋼企業数の減少、鉄鋼研究主体の大学講座数の減少等が背景にあると推察します。協会活動に関わる全ての方々の知恵を結集して、この難局に取り組む第一歩を踏み出す時が来ています。材料研究と製造技術、産と学が両輪となり鉄鋼業を発展させ、新商品や新プロセスを生み出してきたことが我が国鉄鋼業の強みです。現状を見つめ、課題を抽出し、その解決のため、そして、本会の目的「我が国鉄鋼業の発展」、これに資する研究に意志を持って産学総力で取り組んで参りたいと思います。その成果は長期的に、講演大会の発表件数維持・増加、論文誌「ISIJ International」の国際的存在感の向上、「鉄と鋼」における母国語での情報発信の場としての価値の維持・向上に繋がっていくはずです。

鉄鋼業の未来を担う人材の育成も、本会の重要な使命の一つです。学生から企業の若手・中堅技術者に至るまで、一貫した教育プログラムを提供し、次世代を支える研究者・技術者の育成に尽力してまいります。「鉄鋼工学セミナー」や「アドバンストセミナー」など企業人材向けプログラムの推進はもちろん、「企業経営幹部による大学特別講義」や「学生鉄鋼セミナー」など学生向けプログラムも質の向上に努め、さらに、高校生・高専生へのアプローチも強化し、鉄鋼の魅力を広く伝える活動を推進します。「ふぇらむ」の誌面充実をはじめ、広報活動にも注力し、より多くの若者が鉄鋼業に関心を持てるよう努めてまいります。

未曽有の変革期において、本会の果たすべき役割はますます大きくなっています。激変する環境下にあって、我が国の素材産業はグローバルな優位性を発揮できており、鉄鋼業はその代表であります。会員の皆様とともに、鉄鋼技術のさらなる発展と社会への貢献に向けて邁進して参りますので、引き続きのご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

活動内容

概要

本会は個人会員約8,000人、維持会員(企業・団体)約170から成る学会です。大正4年の設立以来、(1)学術と技術の結合、(2)鉄鋼企業の結合、(3)産官学の結合、(4)鉄鋼と他分野の結合、(5)国内と海外の結合を柱として、鉄鋼および周辺領域に関する学協会活動を行ってきました。創立80周年を機に平成7年4月リストラを行い、新組織となりました。新組織は個人活動をベースとする学会機能と、維持会員会社社員の活動をベースとする業界の技術会的機能の両面を合わせ持っていることが特徴といえます。組織は総合企画、学会部門、生産技術部門と3つに分かれ、それぞれの主な活動は以下のとおりです。

(1)総合企画

「総合企画」は、協会全般に関わる重要事項の企画や、学会部門と生産技術部門の融合調整等、協会活動の総合的推進をはかっています。助成および表彰事業により、鉄鋼に関する学術・技術の奨励を行い、会員へ種々の情報発信を行う「会報」発行、また会員増強をはかるため、会員サービスの一層の向上に努めています。育成委員会では、ものづくりの視点で小・中・高校生を対象に、また専門的実学教育の視点で大学、企業技術者、研究者を対象に一貫した人材の育成を図る諸企画を実施し、さらに、鉄鋼科学技術の発展のための教育、育成活動の企画、推進を行っています。国際交流活動は、鉄鋼および境界領域に関する国際的な学術技術の交流と友好を図ることによって、我が国鉄鋼の学術技術の発展に寄与することを目的として、積極的展開を推進しています。地域に密着した7支部による活動の支援も積極的に行っています。

(2)学会部門(学会機能)

学会部門は、会員相互のGive and TakeとVolunteer精神に基づく活動に基盤を置き、鉄鋼に関連する学術・技術の情報発信、研究成果発表、研究活動および研究交流等を通じ、学術・技術の発展を目指しています。このため各種委員会・部会を置いて、会員の期待・要望に応える体制をとっています。具体的には、会員の研究成果の公表を行う「論文誌」発行のための委員会、「講演大会」を開催するための協議会、研究および研究交流活動を実行する委員会などです。また、学会部門の中核をなす学術部会は、多様化・深化する学術・技術の種々の分野に迅速かつ柔軟に対応するための諸活動を行っています。

学会部門組織図(PDF)

(3)生産技術部門

生産技術部門では、維持会員相互および産学官の密接な連携のもとに、技術部会の技術交流、技術検討会活動、更には分野横断的技術検討部会活動等を通じて、実効のあがる技術創出活動を行っています。

日本鉄鋼協会 組織図(PDF)

会員種類と会員数

会員の種類

名称 資格 年会費(円) 入会金(円) 会員数(名)
('25年4月)
名誉会員(個人) わが国の鉄鋼業に関し、功績名望ある方のうちから推挙される。 ★81
賛助会員(個人) 多額の寄付をした方、またはとくに本会に対し功労のあった方のうちから推挙される。 21
維持会員(法人) 日本国内にある法人、団体。会費額は維持会員規程に基づく。 ☆5口以上 167
正会員(個人) 日本国内に在住する方。 9,800 900 6,635
準会員(個人)

日本国内に在住し、正会員に準ずる方。最長10年まで。以下の項目を除き、正会員と同等です。

  1. 1.代議員選挙権
  2. 2.代議員候補者
  3. 3.研究費・助成金の受給資格
  4. 4.表彰の被推薦資格
  5. 5.一部のセミナー等の参加資格
4,900 937
学生会員(個人) 日本国内に在住する学生の方。 3,000 416
外国会員 外国在住の方。 9,800 900 113
8,370

☆一口の金額は11,000円(消費税等込)
★うち外国在住名誉会員26名

国別外国会員数 (外国在住名誉会員を含む) ('25年4月)
Number of Foreign Members by Country (including Honorary Members) 合計数:140

ASIA 89
CHINA 35
INDIA 1
KOREA 46
TAIWAN 5
THAILAND 1
VIET-NAM 1
AMERICA 15
ARGENTINA 1
BRAZIL 1
CANADA 5
CHILE 1
U.S.A. 7
OCEANIA 7
AUSTRALIA 7
EUROPE 29
AUSTRIA 1
BELGIUM 4
FRANCE 1
GERMANY 7
ITALY 1
PORTUGAL 1
SLOVAK REPUBLIC 1
SLOVENIA 1
SPAIN 1
SWEDEN 5
SWITZERLAND 1
THE NETHERLANDS 3
U.K. 1
UKRAINE 1

会員数の推移

名誉会員 賛助会員 維持会員 正会員 準会員 学生会員 外国会員 合 計
2000年 2月 75 38 203 8,453 171 357 443 9,740
2001年 2月 79 37 204 8,078 171 364 450 9,383
2002年 2月 80 36 193 7,860 238 359 448 9,214
2003年 2月 81 35 184 7,864 263 367 460 9,254
2004年 2月 85 35 179 7,619 227 311 444 8,900
2005年 2月 85 37 178 8,161 242 293 480 9,476
2006年 2月 86 36 178 8,070 267 369 473 9,479
2007年 2月 86 35 180 8,064 279 348 608 9,600
2008年 2月 86 36 187 8,077 245 381 615 9,627
2009年 2月 88 37 187 8,052 276 450 503 9,593
2010年 2月 87 38 185 7,959 281 433 507 9,490
2011年 2月 88 38 181 7,918 254 453 512 9,444
2012年 2月 87 39 181 7,867 221 429 432 9,256
2013年 2月 86 38 174 7,799 227 415 435 9,174
2014年 2月 87 36 161 7,834 164 400 406 9,088
2015年 2月 89 33 166 7,792 122 361 403 8,966
2016年 2月 88 33 169 7,689 119 402 389 8,889
2017年 2月 80 31 176 7,469 241 368 372 8,737
2018年 2月 80 30 175 7,435 492 373 365 8,950
2019年 2月 76 27 176 7,418 558 406 379 9,040
2020年 2月 75 27 174 7,299 669 386 369 8,999
2021年 2月 76 26 171 6,827 575 294 244 8,213
2022年 2月 76 26 170 6,757 576 293 201 8,099
2023年 2月 77 24 168 6,696 777 316 123 8,181
2024年 2月 77 21 168 6,500 868 386 110 8,130
2025年 2月 78 21 169 6,477 910 408 109 8,172
2025年 3月 81 21 166 6,513 912 414 110 8,217
2025年 4月 81 21 167 6,635 937 416 113 8,370

社員名簿

事務局(本部・支部)

〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町 3-2-10 鉄鋼会館5階
TEL.03-3669-5931 FAX.03-3669-5934

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