鉄鋼協会・金属学会男女共同参画シンポジウム
2006年9月17日、学会期間中、新潟大学で、初の鉄鋼協会との共同シンポジウム「男女共同参画活動の取り組み -魅力ある職場組織作り-」を開催しました。テーマは「企業・大学での男女共同参画活動の取り組み」で、(株)神戸製鋼所人事労政部主任部員 担当課長 松尾 健志様、IBM 開発製造人事 テクニカル・バイタリティー 課長 鈴木 美登利様、株式会社リコー人事本部人材開発部国際人事グループ マネージャー 小谷 美樹をお招きし、企業における取り組みについてご講演いただきました。また、鉄鋼協会男女共同参画準備会 田中龍彦委員長(東京理科大学)、金属学会男女共同参画委員会 黒田光太郎委員長(名古屋大学)より、学会におけるこれまでの取り組みについて紹介がありました。さらに、平成18年度振興調整費女性研究者支援モデルに採択された奈良女子大学の松岡由貴委員より、モデルの紹介がありました。その後、パネルディスカッションを行い活発な議論が交わされました。
同社は、国際競争力の維持・強化に資する職場環境の整備のため、「多様な価値観への対応」をキーワードに、多様な人材が持てる能力を最大限に発揮できるしくみの構築を進めている。女性社員の更なる活躍を支援するため、メンター制の導入や、上司との面談を通じた人事部門と配属部門の連携強化などに取り組むとともに、仕事と家庭の両立支援策として、総合的なカフェテリアプラン(福利厚生ポイント)制度の導入や、外部委託による24時間保育制度などの取り組みをポジティブに進めている。
同社は、「多様な社員構成」を目標とし、女性の積極的な採用に取り組んでいる。その背景として、8年前に女性社員の5年目の離職率の多さが問題となり、それについてのウィメンズ・カウンシルによる分析とその結果として女性社員比率・管理職比率の数値目標化がなされた。そして、e-ワーク制度、短時間勤務制度が実施されている。さらに2005年には技術系女性社員の支援・育成のための女性技術者コミュニティCOSMOSが発足し、そこを通じた女性技術者の支援・育成が促進されている。主な活動として、女性技術者のビジョン策定、メンター指名、役員とのラウンドテーブル会議、女性主体の会議の企画・運営、ネットワーク作りなどである。
同社は、グループビジョンとして「やる気のサイクル」が回っている元気のいい会社を掲げており、従来から人材開発の考え方で種々の整備を進め、女性勤続年数の増加、育児支援制度利用後の復職率95%が達成されていた。しかし、女性管理職の少なさ、マネージャーの意識、行動等については依然として課題であった。そのため何が問題かの把握を進め、リコーにおけるジェンダーフリー活動を定義し、目標を設定した。そして計画に基づき、全社員へのジェンダーフリーの啓発、マネージャー向けハンドブックの作成、女性管理職交流会、昇格方法の見直しによる育児休職者のリカバリーのしくみなど、ハードとソフトの両面から取り組んでいる。
パネリスト:左から田中先生、黒田先生、松岡先生、右側:講演者の方々 | 左から松尾様、鈴木様、小谷様 |
株式会社神戸製鋼所(人事労政部 松尾健志担当課長)
(神戸製鋼所における女性比率7.9%)同社は、国際競争力の維持・強化に資する職場環境の整備のため、「多様な価値観への対応」をキーワードに、多様な人材が持てる能力を最大限に発揮できるしくみの構築を進めている。女性社員の更なる活躍を支援するため、メンター制の導入や、上司との面談を通じた人事部門と配属部門の連携強化などに取り組むとともに、仕事と家庭の両立支援策として、総合的なカフェテリアプラン(福利厚生ポイント)制度の導入や、外部委託による24時間保育制度などの取り組みをポジティブに進めている。
日本アイ・ビー・エム株式会社(Yamato Lab 人事 鈴木美登利課長)
(日本アイ・ビー・エムにおける女性比率16.6%)同社は、「多様な社員構成」を目標とし、女性の積極的な採用に取り組んでいる。その背景として、8年前に女性社員の5年目の離職率の多さが問題となり、それについてのウィメンズ・カウンシルによる分析とその結果として女性社員比率・管理職比率の数値目標化がなされた。そして、e-ワーク制度、短時間勤務制度が実施されている。さらに2005年には技術系女性社員の支援・育成のための女性技術者コミュニティCOSMOSが発足し、そこを通じた女性技術者の支援・育成が促進されている。主な活動として、女性技術者のビジョン策定、メンター指名、役員とのラウンドテーブル会議、女性主体の会議の企画・運営、ネットワーク作りなどである。
株式会社リコー(人事本部 小谷美樹マネージャー)
(株式会社リコーにおける女性比率14%)同社は、グループビジョンとして「やる気のサイクル」が回っている元気のいい会社を掲げており、従来から人材開発の考え方で種々の整備を進め、女性勤続年数の増加、育児支援制度利用後の復職率95%が達成されていた。しかし、女性管理職の少なさ、マネージャーの意識、行動等については依然として課題であった。そのため何が問題かの把握を進め、リコーにおけるジェンダーフリー活動を定義し、目標を設定した。そして計画に基づき、全社員へのジェンダーフリーの啓発、マネージャー向けハンドブックの作成、女性管理職交流会、昇格方法の見直しによる育児休職者のリカバリーのしくみなど、ハードとソフトの両面から取り組んでいる。