鉄鋼協会研究プロジェクト「摩擦接合技術の高度化と鋼材設計指針の提案」最終成果報告会
~摩擦接合を含む革新的な固相接合技術~シンポジウム開催案内

 摩擦接合技術(摩擦攪拌接合(FSW)、線形摩擦接合(LFW)など)は、金属の融点以下の温度で接合することにより、溶融溶接に伴う課題を軽減できる革新的な固相接合プロセスとして注目されている。本技術により、例えば社会インフラ用鋼構造物の長寿命化の実現や溶接制約条件の緩和による合金元素の活用を通じた新規鋼材を検討し、鉄鋼材料の持つ高いポテンシャルを引き出すことが期待できる。そこで、2019年には研究会II「摩擦接合技術の鋼橋等インフラへの適用性検討」、2021年には鉄鋼協会研究プロジェクト「摩擦接合技術の高度化と鋼材設計指針の提案」が設立されました。これらのプロジェクトでは、非溶接耐候性鋼におけるFSW、LFWの施工性確認や、継手の特性データの取得、新しい耐候性鋼の検討が進められてきた。
 本シンポジウムでは、摩擦接合を含む各種固相接合時に発達する組織や接合部および継手の特性(機械的性質,耐食性など)や、これらに及ぼすプロセス条件や合金元素の影響などについて、研究プロジェクトを主体とした成果について、鉄鋼協会の会員各位に共有していただく。そして、新しい固相接合技術についても紹介して頂く。さらに、本シンポジウムは研究会の最終報告会も兼ねているため、本研究会成果の今後の活用の⽅向性に関する議論も含め、参加者による活発な議論を期待する。

日時: 2025年3月9日(日)14:00~16:45
場所: 東京都立大学 南大沢キャンパス
1号館2階240教室(第189回春季講演大会 会場11)
〒192-0397 東京都八王子市南大沢1-1
京王相模原線「南大沢」駅 改札口から徒歩約5~10分
資料: シンポジウム資料については、2/21に公開される講演大会ポータルサイトからダウンロードできます。
参加費: 無料
申込方法:

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【シンポジウムのみに参加される方】

講演大会当日、大会受付にてお申込みください。(今回からWEB申込は不要です)

【講演大会に参加される方】

別途、参加登録が必要です。講演大会参加方法 をご確認いただき、期間内にお申込みください。

プログラム:

14:00-14:10 開会挨拶と趣旨説明
藤井英俊(阪大・接合研)
14:10-14:30 「摩擦接合技術を前提とした新規鋼材開発」
〇三浦拓也、潮田浩作、藤井英俊(阪大・接合研)、加茂孝浩(日本製鉄(株))、柚賀正雄(JFEスチール(株))
14:30-14:50 「固相接合可能な新規耐候性鋼の開発と耐候性評価」
〇土谷博昭、今岡大地、小林雄一朗(阪大・工学研究科)、三浦拓也、潮田浩作、藤井英俊(阪大・接合研)、山下正人(阪大・工学研究科)、藤本愼司(旧 阪大・工学研究科、現 鈴鹿工高専)
14:50-15:10 「耐候性鋼の線形摩擦接合・摩擦攪拌接合継手の疲労性能評価」
〇堤 成一郎、宋 京明(阪大・工学研究科)、三浦拓也、藤井英俊(阪大・接合研)
15:20-15:40 「線形摩擦接合継手の破壊靭性とその意義の検討」
〇清水万真(阪大・工学研究科)、三浦拓也(阪大・接合研)、柳樂知也(NIMS)、大畑 充 (阪大・工学研究科)、藤井英俊(阪大・接合研)
15:40-16:00 「制振ダンパー用Fe-Mn-Si系合金の摩擦攪拌接合技術の開発」
〇柳樂知也、中村照美、澤口孝宏(NIMS)、森 正和(龍谷大)、森貞好昭、藤井英俊(阪大・接合研)
16:00-16:20 「低温鍛接法による異種金属の高速固相接合」
〇山岸英樹(富山県産業技術研究開発センター)
16:20-16:40 「短時間環状圧入接合工法による固相接合」
〇角谷康雄、押野勇樹(株式会社オリジン)、山根 敏(埼玉大学)
16:40-16:45 閉会の挨拶
半谷公司(日本製鉄(株))
問合せ先:

藤井英俊 大阪大学接合科学研究所 教授
TEL. 06-6879-8643
E-Mail:fujii.hidetoshi.jwri@osaka-u.ac.jp