このたび国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、国際宇宙ステーション(ISS)の「きぼう」日本実験棟にある静電浮遊炉(Electrostatic Levitation Furnace: ELF)を利用して実施する、材料の熱物性値の取得や新材料創成などを目的とした実験の募集を開始しました。 ELFは、容器に接触せずに試料を保持できる微小重力の特徴を利用して精密な熱物性値(密度、表面張力、粘性)の取得、大過冷却を利用した新たな性質の材料探索が可能です。これらの課題を抱える方は、ぜひ応募をご検討ください。
今回の募集では、大学・公的機関所属の方だけでなく、民間企業からの応募も可能となりました。 本募集は、成果の公開を原則とし、2026年度頃の宇宙実験実施を想定しています。
以下のような課題を抱えている方は、ぜひご応募ください。 「融点が高く(例えば2,000℃を超える)溶融できない材料がある」 「るつぼの影響を減らして、信頼性の高い熱物性値を調べたい」 「熱物性値を使ったシミュレーションの精度を上げたい」 「過冷却状態での物質の状態を追求したい、過冷却凝固を利用して新しい物質を作りたい」
これまでの静電浮遊炉を利用した研究テーマ、研究成果などは、以下をご参照ください。
静電浮遊炉(ELF)を使用した高精度熱物性測定(JAXA ウェブサイト)
2024年度「きぼう」での静電浮遊炉(ELF)を利用した 材料研究テーマ募集【基盤研究利用コース】について(JAXA ウェブサイト)(pdf)