「鉄鋼協会研究プロジェクト(2021年度開始)」募集案内 (応募締切日:2020年8月31日)(2020/06/22)
日本鉄鋼協会では、2021年度発足の「鉄鋼協会研究プロジェクトテーマを、下記要領にて募集いたします。
「鉄鋼協会研究プロジェクト」は、平成18年度からスタートした「産発プロジェクト展開鉄鋼研究」が、本会のプロジェクトであることがより明確になるよう、平成28年度より名称を改めたもので、日本鉄鋼業の技術力を発展・成長させる上で重要かつ基盤的なテーマ領域において、産官学が連携してその研究を推進することにより、鉄鋼業の技術課題の解決を目指すものです。
企業との連携による開発の優位性(実用性、多様性、迅速化、等)獲得や、プロジェクト終了後の発展的展開(外部資金によるプロジェクト、企業共研)を視野に入れた研究課題を、広く募集いたします。
なお、必ずしも短期での実用化を必要とするものではなく、一定の技術的知見が得られれば、ニーズに対応した原理の探求、基礎データの拡充・精度向上(状態図、鋼の高温物性等)も成果と認められます。
多数の応募をお願いいたします。
新規テーマの立案に加えて、以下の視点での提案も可能です。
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1.対象範囲
下表の分野・研究テーマ領域を対象範囲とします。
分類 | 研究テーマ領域 |
高効率製造プロセス | 高生産性プロセス |
差別化商品製造プロセス | |
ものづくり一貫最適化プロセス、ものづくり将来システム、設備保全技術 | |
資源 | 低品位原料の利用技術(鉄鉱石/石炭) |
稀少資源分離回収技術 | |
環境・エネルギー | 地球環境対応、CO2削減技術、CO2分離・固定技術、CO2有効利用技術 |
資源循環/社会ニーズ対応技術、副生物・発生物の資源化技術 | |
革新的エネルギー回収・利用技術 | |
鉄鋼材料関連 (輸送機械・電機) (社会インフラ・建設) | 省エネ・温暖化ガス削減のための鉄鋼材料技術、接合・利用加工技術 |
安心・安全・快適な生活のための鉄鋼材料技術、接合・利用加工技術 | |
高機能鋼材の研究、革新的表面処理技術の研究 | |
構造物の寿命予測・健全度モニタリング技術、長寿命化技術 | |
復興・再生並びに災害からの安全性向上への対応(リスクマネジメント含む) | |
計測・評価・分析・解析 | 鉄鋼材料生産および材質評価のための新計測技術 |
鉄鋼材料の新分析・解析・評価技術、計算科学技術 |
研究テーマ領域の詳細につきましては、本会HP掲載の「鉄鋼関連技術開発課題一覧」をご参照ください。 |
2.応募資格
申請に当たっては、以下の条件を充たすチームでご応募ください。
①本会正会員3名以上を含むものであること。
②うち、2名は大学またはこれに準ずる研究機関に所属する正会員であること。
③うち、1名は大口維持会員企業に所属する正会員であること。
3.応募方法・募集期間
①応募方法: | 提案書(本会ホームページ https://www.isij.or.jp/news/news2020/data/jonus0wn8-15.docx よりダウンロードしてご使用下さい)に必要事項を記入し、PDFファイル形式で、鉄鋼協会事務局に提出してください。 |
②募集期間: | 2020年6月22日(月)~8月31日(月)<期日厳守> |
4.助成金額・期間
①助成金額: | 総額4,000万円以内/件かつ2,000万円以内/年度を原則とします。 |
②助成期間: | 原則3年以内とします。ただし本会の判断により助成金額の増減、期間の短縮・延長、助成の打ち切りをする場合があります。 |
5.契約の締結
課題採択後、研究の実施に際しては、原則として日本鉄鋼協会と国内の大学およびこれに準ずる研究機関との間で共同研究契約を締結します。
共同研究契約の骨子およびひな形につきましては、本会HP掲載の「共同研究契約について」ご参照ください。
6.応募課題の選考
① | 応募課題の選考および各採択課題予算の決定は、日本鉄鋼協会生産技術部門会議が行います。 |
② | 必要に応じてプレゼンテーションをお願いいたします(2020年11月頃)。 |
③ | 採否は、2020年12月中旬に書面にて連絡いたします。 |
④ | 提案内容によっては、研究会Ⅱ(公募Webページ掲載)として採択する場合があります。 また、更にテーマの充実を図るため1年間の準備活動をお願いする場合があります。その場合は、必要な活動費を支給いたします。 |
⑤ | 現在活動中(2年度、最終年度)の鉄鋼協会研究会テーマを発展させたテーマによる応募も認めますが、活動2年度目の研究会テーマが採択となった場合、研究会は2年度までで活動終了となります。 |
⑥ | 応募書類は返却しませんのでご了承下さい。また、応募された内容は一切公開いたしません。 |
7.採択後の注意事項
(1)研究費の支給 | ||
採択課題への研究費の支給は、研究計画の最終確認を行った上で共同研究契約締結後の2021年4月以降となります。 | ||
(2)報告事項 | ||
① | 年度毎の研究計画を作成いただきます。 | |
② | 年度末に活動報告書と経費使用実績を提出いただきます。この報告書に基づき、中間評価を行います。 | |
③ | 最終年度に終了報告書(所定様式)を提出いただき、終了時評価を行います。 | |
④ | 研究期間終了後半年程度を目処に、成果発表(講演大会、シンポジウム、本会論文誌、成果報告書等)を行っていただきます。 | |
⑤ | 活動期間が終了してから1年後に、その後の展開状況についてヒアリングさせていただきます。 | |
⑥ | 研究成果は本会のシンポジウム、論文誌、成果報告書等で発表いただきます。 | |
(3)情報ならびに知的財産権に関する扱い | ||
提案が採択された場合、研究活動において取扱われる情報及び研究の成果として発生する知的財産権に関しては、共同研究契約に従う他、本会の定める以下の規定に従ってください。 | ||
①著作権規程、②助成事業規程、③鉄鋼協会研究プロジェクト規程、④発明等に関する規程、 | ||
⑤情報管理規程(本会ホームページ助成等関連規定参照) |
8.問い合せ・提出先
(一社)日本鉄鋼協会 技術企画グループ 大島
TEL. 03-3669-5932、FAX. 03-3669-5934、E-mail: oshima@isij.or.jp
9.参考:過去の採択テーマ実績(産発プロジェクト展開鉄鋼研究)
採択年度 | 研究テーマ | 代表者 (所属) | 研究期間 | 助成額0 |
2020年度 | 破壊に強い延性二相チタン合金の組織設計原理の確立 | 御手洗 容子 (物材機構) | 2020~2022年度 (3年間) | 4,000万円 |
2019年度 | 高強度鋼の水素脆化における潜伏期から破壊までの機構解明 | 高井 健一 (上智大) | 2019~2021年度 (3年間) | 4,000万円 |
2018年度 | 該当なし | |||
平成29年度 | 該当なし | |||
平成28年度 | 該当なし | |||
平成27年度 | 鋼の脆性き裂伝播挙動機構理解深化とLNG貯槽次世代材料設計指針提案 | 川畑友弥 (東大) | 平成27~29年度 (3年間) | 3,800万円 |
平成26年度 | 該当なし | |||
平成25年度 | GA皮膜加工特性の飛躍的向上に関する研究 | 山口 周 (東大) | 平成25~27年度 (3年間) | 3,700万円 |
平成24年度 | 製鋼スラグによる東日本大震災で被災した沿岸田園地域の再生 | 北村信也 (東北大) | 平成24~26年度 (3年間) | 3,700万円 |
平成23年度 | 4Dイメージング実現による鉄鋼材料研究の飛躍的高度化 | 戸田裕之 (豊橋技科大) | 平成23~25年度 (3年間) | 4,000万円 |
平成22年度 | 海洋環境での製鋼スラグの利用技術開発 | 月橋文孝 (東大) | 平成22~24年度 (3年間) | 4,000万円 |
平成21年度 | 該当なし | |||
平成20年度 | 鉄鋼材料を対象とした凝固組織過程のその場観察手法の開発と応用 | 安田秀幸 (阪大) | 平成20~22年度 (3年間) | 4,000万円 |
ダストメイキングテクノロジーの開発 | 長坂徹也 (東北大) | 平成20~22年度 (3年間) | 3,970万円 | |
平成19年度 | マルチスケール的アプローチによる鉄鋼材料の変形限界支配因子の解明 | 高木節雄 (九大) | 平成19~21年度 (3年間) | 4,000万円 |
鉄鋼材料の大気腐食寿命を数値シミュレーションするための基盤技術構築に係る研究 | 武藤 泉 (東北大) | 平成19~21年度 (3年間) | 4,000万円 | |
平成18年度 | 中性子利用鉄鋼評価技術の基礎検討に係る研究 | 友田 陽 (茨城大) | 平成18~20年度 (3年間) | 4,000万円 |