震災復興に向けたアクションプラン決定のお知らせ (2012/01/01)

東日本大震災の復旧・復興に向けた鉄鋼協会独自のアクションプランを検討することが、第4回理事会(H23.9.20)で決定された。これにより、会長をヘッドとする検討チームを設置し、産学からの提案を検討した結果、下記の3件(1.~3.)について平成24年度に予算化し実施することを、12月27日に開催された会議で決定した。また、先に実施を決定した鉄鋼スラグ利用に関する産発プロジェクト展開鉄鋼研究(4.)も震災の復旧・復興に関わるテーマであり、本件と合わせて総合的に推進していく。平成24年度総額3,200万円。
これらのテーマは、大学等における鉄鋼の基礎研究推進に必須な実験装置の回復、バイオ技術を活用した放射線物質の濃縮除去技術、災害等の発生に耐えうる人・システム共創型の製鉄所リスクマネジメント技術、鉄鋼スラグ利用による農業地の除塩対策等、被災地のニーズを的確に反映した緊急性の高い内容となっている。
更に、継続して人工地盤技術やメガフロート技術等の鉄鋼技術をコアとする大型インフラ技術に関しても、今後の政府の動向も注視しながら鉄鋼協会として関係機関と協力して、新たな展開を検討する予定である。

(採択案件)
1.鉄鋼基礎研究再興のための支援助成 (公募)
 対 象:鉄鋼基礎研究推進に必要な実験装置等の回復に関わる費用
 応募資格:被災地域にある大学・高専の45才以下の教員で、本会正会員。
 助成額:1件当たり10~50万円、総額800万円
 募集期間:1月16日(月)~2月17日(金)
 詳しくは、鉄鋼協会ホームページ参照。

2.テーマ「紅藻類を用いた放射線物質濃縮」
 代表者:山本高郁(阪大教授)
 期 間:3年間
 H24予算:300万円(総額:1,200万円)

3.テーマ「「ゆらぎ」への耐性を実現するための人・システム共創型リスクマネジメント」
 代表者:椹木哲夫(京大教授)
 期 間:3年間
 H24予算:400万円(総額:1,200万円)

4.テーマ「製鋼スラグによる東日本大震災で被災した沿岸田園地域の再生」
 代表者:北村信也(東北大教授)
 期 間:3年間
 H24予算:1,700万円(総額:3,700万円)

*本件問い合わせ先:学術企画グループ 亀井千春 電話:03-3669-5932