サステナブルシステム部会 鉄鋼に関わるサプライチェーンマネジメント戦略研究会シンポジウム「鉄鋼に関わる複合的環境問題」開催案内

 鉄鋼業におけるカーボンニュートラル達成は、社会全体の持続可能性に貢献する重要な取り組みです。しかし、その実現に向けた技術革新やエネルギー転換は、CO2削減という単一の目的達成の裏側で、予期せぬ新たな環境問題や資源問題、サプライチェーン上のリスクを生じさせる可能性があります。新技術に必要な希少資源の需要急増、採掘や精錬に伴う環境・社会影響、再生可能エネルギー導入に伴うインフラ関連の課題などがその例として挙げられます。

 本シンポジウムでは、こうした脱炭素戦略推進の背後で顕在化しうる「複合的環境問題」に焦点を当てます。資源制約、生物多様性損失、地政学リスクなど、多岐にわたる課題を俯瞰的に捉え、その相互連関やトレードオフ関係について深く議論します。大学、研究機関から最新の研究成果や取り組みを紹介いただき、持続可能な鉄鋼業の未来に向けた課題解決の糸口を探るため、活発な情報交換と建設的な技術討論の場としたいと考えております。

日時: 2025年9月19日(金)9:20~11:50
場所: 北海道大学 札幌キャンパス
2階E208(第190回秋季講演大会 会場5)
〒060-0808 北海道札幌市北区北8条西5丁目
地図・交通アクセス
資料: 配布資料あり
参加費: 無料
申込方法:

完全事前登録制

【シンポジウムのみに参加される方】

→併催イベント参加申込ページ

「6. 併催イベント(学生ポスターセッションの聴講、併催シンポジウム)のみ参加申込み」

【講演大会に参加される方】

(講演大会概要集「材料とプロセス」を年間予約された方、あるいは前期または後期(当日)申込される方)
→シンポジウムへの参加登録手続きは不要です。

プログラム:

開会の挨拶
「鉄鋼に関わるカーボンニュートラルとサプライチェーンリスク」研究会座長
立命館大学 山末英嗣
座長 立命館大学 光斎翔貴
9:20-9:50 「物質フローの長期的革新戦略を社会の潮流に」
国立環境研究所 中島謙一
9:50-10:20 基調講演「粗骨材を電気炉酸化スラグに置換したコンクリートの各種特性」
立命館大学 川崎佑磨
10:20-10:40 「ロシアーウクライナ戦争による金属資源の調達リスク解析」
東北大学 張政陽
10:40-11:00 「Uncovering the Process of Cross-Border Burden Shifts in Natural Iron Resources and the Impact of Trade in Promoting Steel Recycling」
東京大学 高 寒
11:00-11:20 「CO2制約下における粗鋼生産方法のシフトに伴う反応性窒素の排出の将来推計」
立命館大学 柏倉俊介
11:20-11:50 総合討論
問合せ先:

立命館大学理工学部 教授 山末英嗣
E-Mail:yamasue@fc.ritsumei.ac.jp