計測・制御・システム工学部会シンポジウム(制御技術部会共催)
「計測セキュリティ技術」開催案内

 近年、鉄鋼業界におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の加速に伴い、設備には多種多様なIoTセンサが導入され、温度、圧力、振動などの各種データがリアルタイムに収集・解析されています。こうしたセンサは、生産効率の向上や品質管理において不可欠な役割を担う一方で、ネットワークを介して接続されるため、従来の製造現場では想定されなかったサイバーおよび物理的攻撃のリスクに直面しています。最新の攻撃事例として製造業が対象となることもあり、産業用ネットワークの安全性確保において、ソフトウェアだけでなく計測技術自体の堅牢化も求められています。本シンポジウムでは、第一線で活躍される先生方やメーカーの専門家をお招きし、センサのセキュリティ技術に関する最新の防御技術や実用的な応用事例について具体的な事例を交えて解説していただきます。

日時: 2025年6月19日(木)14:35~17:45
会場: ホテル日航大分オアシスタワー 5F 「孔雀」
〒870-0029 大分県大分市高砂町2-48
定員: 約120名
参加費: 無料
参加申込:

シンポジウムへ参加される方は、事前に下記Formsよりお申し込み下さい。部会大会で参加申込された方は、別途シンポジウム参加申込は不要です。

参加申込フォーム

なお、定員内であれば申込受付の確認の連絡は致しませんのでご了承下さい。

申込期限: 2025年4月25日(金)
主催: (一社)日本鉄鋼協会 学会部門 計測・制御・システム工学部会 計測フォーラム

プログラム:

座長:藤垣元治(福井大学)
14:35-14:40 開会の挨拶とシンポジウム趣旨説明
藤垣元治 (福井大学)
14:40-15:20 「計測セキュリティの課題と展望」
松本勉(産業技術総合研究所/横浜国立大学)

概要:フィジカル世界の事物とサイバー世界の事物(ディジタルツイン)のリンクが正しいことを前提とするシステムは、センサ等の計測システムが攻撃されてこのリンクが曖昧となった場合には、インテグリティの観点、可用性の観点、そして守秘性の観点から本来の機能を発揮できなく可能性があります。これが計測セキュリティの課題です。本講演では計測セキュリティに関するビジョンにつき考察します。

15:20-16:00 「アナログ信号に関するセンサセキュリティ・プライバシー」
飯島涼(産業技術総合研究所)

概要:本講演では、超音波や光、電気信号など、アナログ信号によって生じるセンサ周辺のセキュリティ脅威について概観し、その対策技術について議論します。生体センサを用いた認証技術の検証結果および、サイドチャネル攻撃等の動向について議論した後、生成AI等最新AI技術の進展とセンサセキュリティ研究の関連を述べます。

16:00-16:10 休憩
16:10-16:50 「車両センサセキュリティ ~センサ攻撃シミュレーターの開発~」
丹治雅道(三菱電機 株式会社)

概要:弊社研究所では、自律的に運転制御を行う車両で用いられることの多い、レーダー・カメラ・LiDARの各センサを対象に、センサ攻撃を受けた際の影響を評価可能なセンサ攻撃シミュレーターを開発しました。本講演では、本シミュレーターを中心としたセンサセキュリティ研究の取り組みについて紹介します。

16:50-17:30 「暗号回路・センサ回路における物理攻撃の脅威と対策」
門田和樹(株式会社 セカフィー)

概要:暗号回路・センサ回路の重要性は高まっています。しかし、これらの回路には、電磁ノイズ等のアナログ媒体を悪用する物理攻撃により、秘密情報の漏洩や、システムの機能停止といったリスクにさらされています。本講演では物理攻撃の中でも主な攻撃とされるサイドチャネル攻撃とフォルトインジェクション攻撃の脅威と、それらに対する対策技術を紹介します。

17:30-17:45 総合討論
申込・お問合わせ

(一社)日本鉄鋼協会 学術企画グループ 高橋
Tel: 03-3669-5932
E-mail:takahashi@isij.or.jp