鉄の技術と歴史研究フォーラム 第44回フォーラム講演会
幕末・明治期の鉄研究会 第4回講演会
「わが国の近代化初期における鉄社会の構造変化」開催案内

フォーラム座長 平井 昭司

 第44回フォーラム講演会は、本フォーラムに設置された「幕末・明治期の鉄研究会」の3か年の研究成果に基づいた講演会で、ハイブリッド[会場及びオンライン配信(Zoom利用)併用]にて開催いたします。

 研究会では、わが国の近代化初期における鉄社会の構造変化、すなわち、和鉄から洋鉄への鉄鋼近代化における初期過程について、どのような変化があったかを各地の現地調査を行い変化の解明研究を行いました。その研究成果をまとめたのが本講演会です。

 官営の洋式製鉄導入失敗後の自立生産への、釜石田中製鉄所、中小坂鉄山や和賀仙人鉄山の生産増強への技術協力と、乏しい国内原料活用に群小鉱山を集積活用する中央製鉄所計画をした東京帝国大学工科大学卒業論文を調査しました。和鉄から洋鉄利用への民需の移行が的確、効率的に進んだのは和鉄の鉄鑑別力と鍛冶屋の加工利用力、問屋の広範流通網があったことによる範例解析と、多量の良質鉄鋼を必要とした軍需の具体内容を調査研究しました。

 以上調査した内容を本フォーラム講演会でご報告します。

日時: 2025年(令和7年) 1月25日(土) 10:00~17:30
方式: ハイブリッド[会場及びオンライン配信(Zoom利用)併用]
会場: 東京科学大学 大岡山キャンパス 大岡山西4号館W2-401講義室
(〒152-8550 目黒区大岡山2-12-1)
交通:東急大井町線または目黒線 大岡山駅下車 徒歩1分(会場まで約5分)
主催: (一社)日本鉄鋼協会 鉄鋼プレゼンス研究調査委員会 鉄の技術と歴史研究フォーラム
協賛: 日本民具学会、日本鉱業史研究会、産業遺産学会鉱山金属分科会、製鉄遺跡研究会、トキ・タカ基金
参加費: 2,000円(消費税込み)
会場参加の方およびオンライン参加の方は、12月23日(月)~1月15日(水)までの間に参加費を以下の口座にお振込みください。

郵便振替(郵便局備え付けの払込取扱票をご使用下さい。手数料はご本人様負担でお願いします。

郵便振替:口座 00170-4-193
加入者名:シャ)ニホンテッコウキョウカイ

*他金融機関からお振込される場合は下記コードをご使用下さい

銀行名(銀行コード):ゆうちょ銀行(9900)
支店名(支店コード):019店(019)
預金種目:当座
口座番号:0000193
口座名義:シャ)ニホンテッコウキョウカイ

参加申込締切期日: 1月15日(水)17:00までに必ず、E-mailで申し込むこと(厳守)
※参加費の振り込みとは別に、参加申し込みをしてください。
参加申込記載事項: ①氏名、②所属、③郵便番号・住所、④E-mailアドレス、⑤電話番号、⑥会場での参加希望の有無

※申し込みのE-mailには、必ず正確に①~⑥のすべての項目をご記入してください。

※申し込みをされた方には、開催の数日前頃までにオンライン用のURLまたは会場での参加の許可をご連絡します(会場希望が多い場合は、人数を調整させていただきます)。
また、オンラインでご参加の場合、Zoomにおける参加者名を“参加申込時の氏名”にしてご参加ください。

※第44回フォーラム講演会論文集は、申し込まれた住所に事前に発送いたします。

プログラム:(各講演には5分間の質疑時間が含まれます。)

10:00-10:10 開会挨拶
フォーラム座長 平井昭司
10:10-10:30 1)幕末・明治期の鉄研究活動報告
幕末・明治期の鉄研究会 主査 稲角忠弘(元新日鉄)
10:30~11:00 2)和鉄から洋鉄、そして古鉄へ
香月節子(日本民具学会会員)
11:00-11:30 3)幕末、明治期に於ける軍需から見た鉄需要
寺西英之(軍事史学会会員)
11:30-11:45 4)幕末・明治期初期の鉄需要・消費構造変化
稲角忠弘(元新日鉄)
11:45-12:45 昼食休憩
12:45-13:15 5)中小坂鉄山 ― 洋式高炉・錬鉄の先駆的取り組み ―
原田喬(中小坂鉄山研究会)、稲角忠弘(元新日鉄)、天辰正義(元JFEテクノリサーチ)
13:15-13:45 6)和賀仙人鉄山 ― 赤鉄鉱鉱石使用の高炉事業の確立 ―
金沢良(フォーラム会員)、天辰正義(元JFEテクノリサーチ)、稲角忠弘(元新日鉄)
13:45-15:15 7)栗木鉄山 ― 和式高炉の設備、操業の実態 ―
稲角忠弘(元新日鉄)
14:15-14:45 8)釜石田中製鉄所 ― 官営失敗後の高炉復活と事業確立 ―
天辰正義(元JFEテクノリサーチ)、 稲角忠弘(元新日鉄)
14:45-15:00 休憩
15:00-15:30 9)幕末・明治期の高炉技術
天辰正義(元JFEテクノリサーチ)
15:30-16:00 10)国内原料の最調査と鉱石利用工夫の焙焼技術
渡邊玄(東京科学大)、砂原公平(日本製鉄)、 稲角忠弘(元新日鉄)、天辰正義(元JFEテクノリサーチ)、 原田喬(中小坂鉄山研究会)
16:00-16:30 11)中央製鉄所構想 ― 乏しい原料活用の製鉄所構想 ―
天辰正義(元JFEテクノリサーチ)、 稲角忠弘(元新日鉄)
16:30-16:45 12)明治初期の鉄鋼生産体制 ― 錬鉄失敗による製銑と製鋼の分離 ―
稲角忠弘(元新日鉄)
16:45-17:25 パネルディスカッション
司会:穴澤義功(考古学会員)、稲角忠弘(元新日鉄)
パネラー:
日野光兀(東北大名誉教授)、中江秀雄(早稲田大名誉教授)、福島勤(元日本鋼管)、角田徳幸(雲南市教育委員会)、鳥谷智文(松江高専)、佐藤興平(気象大)、清田馨(東京大)+講演者
17:25-17:30 閉会挨拶
参加申し込み先:

フォーラム幹事:古主泰子
E-mail:dzs03530@nifty.com