2024年度 材料セミナーのご案内

テーマ1:「電子顕微鏡による組織観察・分析の基礎と応用」
2024年10月31日(木)10:00~16:30
2024年11月1日(金)10:00~16:30

テーマ2:「技術者のための鉄鋼材料入門」
2024年11月5日(火)10:30~17:00

テーマ3:「金属材料の腐食損傷の基礎とその評価」
2024年12月12日(木)10:00~17:30

テーマ1:「電子顕微鏡による組織観察・分析の基礎と応用」

主催: (公社)日本金属学会 関西支部
共催: (一社)日本鉄鋼協会 関西支部
開催日時: 2024年10月31日(木)10:00~16:30
2024年11月1日(金)10:00~16:30
開催場所: 大阪公立大学中百舌鳥キャンパス B5棟3階3A-34(A)
(大阪府堺市中区学園町1-1)
募集人員: 12名
参加費: 会員30,000円、非会員40,000円、学生4,000円(消費税込み)

プログラム:

(1日目)10月31日(木)
10:00-12:00
(講義)
透過型電子顕微鏡の仕組み、電子線回折と結像の基礎
大阪公立大 森 茂生
休憩
13:00-16:00
(実習)
課題1:(SEM-EPMA) 金属材料のミクロ組織観察と定性・定量
    大阪技術研 田中 努
課題2:(TEM・STEM) 金属・鉄鋼材料の高分解能TEM/STEM観察
    大阪公立大 森 茂生・石本雅嗣
休憩
16:10-16:30 質疑応答
(2日目)11月1日(金)
10:00-12:00
(講義)
高分解能TEM/STEM法の基礎と応用
大阪公立大 森 茂生
休憩
13:00-16:00
(実習)
課題1:(SEM-EPMA) 金属材料のミクロ組織観察と定性・定量
     大阪技術研 田中 努
課題2:(TEM・STEM) 金属・鉄鋼材料の高分解能TEM/STEM観察
    大阪公立大 森 茂生・石本雅嗣
休憩
16:10-16:30 質疑応答

※実習は2班に分かれ、1日と2日で課題を入れ換えて行います

【内容】

 構造材料から機能材料まで材料の有する諸特性を制御する基本は、その材料の構造、組織や組成を理解することにあります。この目的を達成するために用いられるのが走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)です。近年のナノテクノロジーの台頭により、この各種の電子顕微鏡の重要性はますます高まってきています。一方、これらの電子顕微鏡を使いこなし、またデータを正しく解釈するためには電子線光学や結晶回折学に基づいた基礎知識が不可欠です。本セミナーでは、これまで電子顕微鏡を扱ったことのない研究者の方々、これから電子顕微鏡をさらに使いこなしたい研究者の方々を対象にSEMやTEM の測定原理を解説するとともに、半導体や金属といった典型的な材料を実際に観察することによって、SEM、TEM の特徴を理解し、材料開発の現場においてこれらの分析装置を正しく使うための基本を学ぶことを目的としています。

【講師】

大阪公立大学大学院 工学研究科 マテリアル工学分野 教授  森 茂生
大阪産業技術研究所 和泉センター 金属材料研究部 主任研究員  田中 努
大阪公立大学 研究推進課 技術推進担当  石本雅嗣

テーマ2:「技術者のための鉄鋼材料入門」

主催: (一社)日本鉄鋼協会 関西支部
共催: (公社)日本金属学会 関西支部
開催日時: 2024年11月5日(火)10:30~17:00
開催場所: 大阪科学技術センター 7階701号室
(大阪市西区靱本町1-8-4)
募集人員: 50名
参加費: 会員20,000円、非会員30,000円、学生2,000円 (消費税込み)

プログラム:

10:30-12:00 鉄鋼材料基礎 ~鉄鋼材料の魅力とその科学
京都大 辻 伸泰
(10:30-11:00) 金属材料、鉄と鋼の基礎
(11:00-11:15) 質疑応答
(11:15-11:45) 鉄鋼材料における組織形成と力学特性の基礎
(11:45-12:00) 質疑応答
昼休み
13:15-14:45 鉄鋼材料の力学特性 ~変形の基礎と高強度鋼
千葉工大 寺田大将
(13:15-13:45) 鉄鋼材料の力学特性
(13:45-14:00) 質疑応答
(14:00-14:30) 鉄鋼材料の組織制御と高強度鋼
(14:30-14:45) 質疑応答
休憩
15:00-16:30 鉄鋼の熱処理と相変態 ~拡散変態とマルテンサイト変態
物材機構 柴田曉伸
(15:00-15:30) 相変態の基礎I(拡散変態)
(15:30-15:45) 質疑応答
(15:45-16:15) 相変態の基礎II(マルテンサイト変態)、相変態を利用した熱処理方法
(16:15-16:30) 質疑応答
16:30-17:00 総合質疑・応答
【内容】

 現代社会を構成する基盤として、金属を中心とする構造材料は極めて重要です。そして社会および科学技術の高度化と安全性向上のため、構造材料の力学特性に対する要求はますます高度なものとなっています。構造用金属材料の中で鉄鋼材料は圧倒的な使用量を占めます。鉄鋼材料の魅力は、加工・熱処理等による組織制御を通じて幅広い力学特性(強度、延性、靭性など)が得られる点にあります。鉄鋼材料においては、種々の相変態や再結晶などの固相反応によってナノ・ミクロ組織が様々に変化し、それに伴って力学特性を自在に制御することができるのです。本セミナーは、鉄鋼の熱処理、組織と力学特性などに興味があるが、大学の材料工学(金属工学)系学科での系統的な講義を受けていない企業の若手・中堅研究者、学生時代に講義を受けたが再度学習したい方々、および学習意欲のある学部学生・大学院生を対象とし、鉄鋼材料への理解を深めていただくことを意図した基礎講座です。「(1)鉄と鋼の基礎とその魅力」から説き起こし、「(2)金属結晶の変形と鉄鋼の力学特性」を講義したのち、幅広い力学特性を生じる元となる「(3)加工・熱処理に伴う鉄鋼材料の様々な相変態と得られるミクロ組織」を解説します。

【講師】

京都大学大学院 工学研究科 材料工学専攻 教授  辻 伸泰
千葉工業大学 工学部 先端材料工学科 准教授  寺田大将
物質・材料研究機構 構造材料研究センター 上席グループリーダー  柴田曉伸

テーマ3:「金属材料の腐食損傷の基礎とその評価」

主催: (公社)日本金属学会 関西支部
共催: (一社)日本鉄鋼協会 関西支部
開催日時: 2024年12月12日(木)10:00~17:30
開催場所: 大阪大学大学院工学研究科 材料開発・物性記念館(R4棟)2階研修室
(大阪府吹田市山田丘2-1)
募集人員: 30名
参加費: 会員20,000円、非会員30,000円、学生2,000円(消費税込み)

プログラム:

10:00-12:00 金属材料の水溶液腐食の基礎
大阪大学 土谷博昭
昼休み
13:00-14:00 電気化学測定の基礎
大阪大学 宮部さやか
休憩
14:10-15:55 金属材料の腐食損傷の評価法
関西大学 春名 匠
休憩
16:05-16:40 材料損傷データの確率・統計処理
大阪大学 土谷博昭
16:40-17:00 質疑応答
【内容】

 機械的性質に優れる金属材料でも、実環境では様々な損傷・劣化が生じ、思わぬ不良や事故の発生につながります。また損傷・劣化の形態は使用環境と金属材料の組み合わせによってさまざま異なります。本セミナーでは水溶液環境における金属材料の腐食損傷・劣化とその評価法に関して、電気化学の基礎から、孔食、応力腐食割れ、すき間腐食など各種局部腐食の形態・生成機構ならびに防止法まで多岐にわたる内容を概説いたします。さらに水溶液腐食評価に用いられる電気化学測定法や各種局部腐食損傷の評価法についても解説いたします。一方、金属材料の腐食損傷・劣化はきわめてバラツキの多い現象です。そこで、材料の環境強度や損傷・劣化を統計的に取り扱うための極値分布についても簡単に紹介いたします。

【講師】

大阪大学大学院 工学研究科 教授  土谷博昭
大阪大学大学院 工学研究科 助教  宮部さやか
関西大学 化学生命工学部 教授  春名 匠

申込要領

下記の申込用紙をダウンロード、必要事項を記入の上、電子メール(n-kansai@ostec.or.jp)、あるいはFAX(06-6443-5310)でお申込み下さい。
申込は先着順とします。締切りは各コース開催の1カ月前と致します。尚、お申込み期間内であっても各コース定員になり次第、受付は終了致しますのでご了承下さい。参加費のお振込先については後日連絡致します。所属機関が法人会員であれば個人会員でなくても会員扱いとします。

申込用紙ダウンロード(Wordファイル)

会場案内図

【お申込み・問合せ先】
〒550-0004 大阪市西区靱本町1-8-4
(一財)大阪科学技術センター  ニューマテリアルセンター内
(一社)日本鉄鋼協会(公社)日本金属学会関西支部 材料セミナー係
Tel:06-6443-5326 Fax:06-6443-5310 E-Mail:n-kansai@ostec.or.jp