計測・制御・システム工学部会シンポジウム(制御技術部会共催)
「人間中心のDXに向けたシステム技術」開催案内

鉄鋼業では、コスト・品質面の国際競争力強化に加えて、世代交代対応・労働生産性向上を狙いとした生産・業務プロセスへのデジタル技術活用の注目が高まっています。DXによりデジタル化範囲が急速に広まりつつある中で、ものづくりの源泉である熟練技能を担保するためには、暗黙知をいかに形式知化していくかが求められます。本シンポジウムでは暗黙知の形式知化に向けた取り組みや、関連して必要となるシステム技術について紹介します。各社におけるDXに向けた今後の活用の一助にしていただければと考えております。多くの皆様のご参加をお待ちしております。

主催:(一社)日本鉄鋼協会 学会部門 計測・制御・システム工学部会/生産技術部門 制御技術部会

日時:2023年6月7日(水)13:30~16:15

場所:アートホテル小倉ニュータガワ 会場 華
〒802-0082 福岡県北九州市小倉北区古船場町3-46

プログラム:

座長:摂南大学 理工学部機械工学科 教授 諏訪晴彦

13:30-13:35
開会の挨拶とシンポジウム趣旨説明
13:35-14:20
『人の働きがいやモチベーションを考慮した人機械共創のサービス・生産システムデザイン』
早稲田大学 創造理工学部経営システム工学科 教授 野中朋美

人による作業が多く残るサービス・生産現場では、従業員の状態や満足が品質に与える影響が大きいことが考えられる。サービスプロフィットチェーンでは、従業員満足と顧客満足、企業利益は相互に連関することが知られている。また、従来の工程からAIやロボットを導入する際には、工程変更や職務変更に伴いタスクにおける実行の自由や裁量が変わり、エンパワメントを通じてモチベーションに影響を与える可能性がある。本報告では、人と機械が協調する人・機械共創サービス生産システムを対象に、働きがいやモチベーションを考慮したサービス・生産システム設計研究事例を紹介する。

14:20-15:05
『人とAIの共創による人間機械系の機能安全と暗黙知の顕在化』
京都大学 理事・副学長 名誉教授 椹木哲夫

これまでの人間機械系の機能安全では、人と機械を分離した上で安全を確保するという考え方が主流であったのに対し近年では、人とモノと環境が協調して構築する協調安全の考え方、すなわち、人と機械の間での情報のやりとりによってきめ細かな運用を実施することで、共創による安全を確保する取り組みが模索されている。講演では、まず「共創」を産み出すための要件について述べ、つづいて複雑適応系をなす人間と機械の協働系の機能安全の分析手法や、暗黙知の顕在化や知識産出に向けた共創型インタビューのシステムモデルについて述べる。

15:05-15:15
休憩
15:15-16:00
『希少なリスクと微かなチャンスの発見方法 - 人の知恵を引き出すシリアスゲーム -』
筑波大学 ビジネス科学研究群 教授 倉橋節也

リスクに対する手法はセンシングやマニュアル、ヒヤリハット記録などがある。しかし、観測されにくい現象や記録されていないリスクについては、対応が困難となっている。本報告では、暗黙知として運転員の心のなかにしまわれている希少なヒヤリハット事例と、従業員の人員配置を行う上での意思決定バイアスおよび隠れた協力者を発見する事例を取り上げる。

16:00-16:15
総合討論

定員:90名

参加費:無料

参加申込:
シンポジウムへ参加される方は、事前にE-mailで氏名・会員番号(非会員の方は不要)・勤務先・所属・住所・電話番号・E-mailを明記の上、下記までお申し込み下さい。部会大会参加申込書で申込された方は、E-mailでの申込は不要です。
なお、定員内であれば申込受付の確認の連絡は致しませんのでご了承下さい。

申込期限:2023年4月21日(金)

申込・問合わせ先:
(一社)日本鉄鋼協会 学術企画グループ 高橋
Tel:03-3669-5932 E-mail: takahashi@isij.or.jp