鉄鋼研究プロジェクト「高強度鋼の水素脆化における潜伏期から破壊までの機構解明」最終報告会 シンポジウム 開催案内
本プロジェクトは2019年度に発足し、高強度鋼の水素脆化破壊の実態解明、および水素脆化機構解明のさらなる深化のため,8研究機関と3企業で連携して研究を進めてきました。潜伏期を含めた水素脆化の進行過程において、材料内で生じる現象を新たな実験・解析手法および計算科学を用いて、原子スケールからの理解に取り組んで参りました。本最終報告会では、共通素材を用いて種々の解析法や理論計算を駆使し、脆化の潜伏期から破壊に至るまでのマルチスケール解析を進めてきた3年間の成果を報告します。鉄鋼材料と水素に関わる最先端の研究成果を共有化し、理解を深め、科学的および工学的な重要度が益々増加している水素脆化研究に残された課題、さらには今後の新たな展開を見据えた総括的な討論も実施する予定です。
- 1.日時
- 2022年 9月23日(金) 9:30~15:15
- 2.会場
- 福岡工業大学 A棟1階 A12講義室(第184回秋季講演大会 第12会場)
- 3.プログラム
-
- 9:30~9:40
- 研究プロジェクトの概要説明
高井健一(上智大)
第1部 高強度化すると水素疲労特性はどう変化するか? 座長:柴田曉伸(NIMS)
- 9:40~10:10
- 「高圧水素ガス中における低合金鋼のサイクル数依存型および時間依存型の疲労き裂進展特性」
瀬戸山敦紀(元九州大院)、小川祐平(九州大)、中村眞実(九州大)、田中佑弥(福岡大)、小山元道(東北大)、陳廷枢(東北大院)、松永久生(九州大)
第2部 水素脆化破壊の潜伏期からき裂発生までの転位と原子空孔の挙動は? 座長:武富紳也(佐賀大)
- 10:10~10:40
- 「鉄における欠陥挙動へおよぼす水素効果:TEM その場観察」
荒河一渡(島根大)、田中颯、小宅雄真、杉本有隆(島根大院)
- 10:40~11:10
- 「純鉄およびステンレス鋼において原子空孔形成からみた水素脆化」
藤浪真紀(千葉大)
- 11:20~11:50
- 「純鉄および焼戻しマルテンサイト鋼の水素脆化破壊過程における原子空孔・転位と水素の相互作用解析」
高井健一(上智大)、杉山優理、千葉隆弘(上智大院,現:日本製鉄)
- 11:50~12:20
- 「純鉄中の空孔性欠陥の存在状態と刃状転位の易動度に関する原子モデル解析」
松本龍介(京都先端科学大)
【昼食】
第3部 水素脆化破壊に至るき裂発生からき裂進展・破壊までのプロセスは? 座長:松永久生(九州大)- 13:20~13:50
- 「水素助長き裂進展経路を支配するラスマルテンサイト界面と局所塑性発達の特徴」
小山元道、陳廷枢(東北大)、柴田曉伸(NIMS)、小川祐平、松永久生(九大)、千葉隆弘(上智大院、現:日本製鉄)、高井健一(上智大)
- 13:50~14:20
- 「水素脆性擬へき開破壊のミクロメカニズム」
岡田和歩(京都大)、柴田曉伸(NIMS)、辻伸泰(京都大)
- 14:20~14:50
- 「純鉄の水素脆化における潜伏期と破壊の素過程解析」
武富紳也(佐賀大)
- 14:50~15:00
- 総合討論
- 4.参加費
- 無料 ※資料は会場でお配りいたします。
- 5.申込方法
- 完全事前登録制
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- 1) 講演大会に参加される方
(講演大会概要集「材料とプロセス」を年間予約された方、あるいは前期または後期(当日)申込をされる方) -
- シンポジウムへの参加登録手続きは不要です。
- 2) シンポジウムのみに参加される方
-
- 講演大会参加方法ページの「4. 併催イベントのみ参加申込み」より参加登録を行って下さい。
- 1) 講演大会に参加される方
内容に関する問合せ先:
上智大学 高井健一 E-Mail:takai-k@sophia.ac.jp
上智大学 高井健一 E-Mail:takai-k@sophia.ac.jp
申し込み、参加方法に関する問合せ先:
日本鉄鋼協会 技術企画Gr. 大島 孝子
TEL: 03-3669-5932 E-Mail:oshima@isij.or.jp