サステナブルシステム部会 鉄鋼CCU研究会 中間報告会
「脱CO2を目指した鉄鋼CCU技術」シンポジウム開催案内

日本の製鉄技術は世界一の環境性能を誇る。しかしながら、我が国の総CO2排出量の約15%は製鉄プロセス由来であり、2050年までにCO2排出量ゼロを目指す中で鉄鋼業への風当たりは益々厳しくなることが予想される。現在の粗鋼生産量を維持しながらCO2問題を抜本的に解決するには、これまで培った製鉄技術に従い、よりクリーンなプロセスにシームレスで移行することが望まれる。これを実現するためには、製鉄プロセスを定まった膨大な量のエネルギー・化学原料のソースと見なし、それらを有益で低環境負荷な物質に変換する技術の開発が非常に重要である。本研究会では、製鉄プロセスに係る排ガスと排熱の総合利用を前提に、製鉄由来排ガスを①触媒的に、さらには、②蓄熱・熱制御技術を用いて有用化学物質に転換する研究、ならびに、③CO2の吸収・固定・鉱物化に関する研究を進めている。即ち、①~③を通して鉄鋼業に特化したCCUに関するシーズ技術を確立し、ゼロカーボンスチールを目指している。
本シンポジウムでは、研究会メンバーによる研究開発の進捗状況を報告するとともに、中間報告会も兼ねているため、本研究会の今後の研究開発の⽅向性に関する議論も含め、参加者による活発な議論を期待する。

1.日時
2022年9月22日(木)13:00~17:00
2.会場
福岡工業大学 A棟3階 A35講義室(第184回秋季講演大会 第6会場)
3.プログラム
13:00~13:15
趣旨説明
坪内直人(北大)
13:15~13:45
触媒を用いたメタネーション反応に関する研究開発
高木英行(産総研)
13:45~14:15
有機酸製造用触媒と反応操作技術の開発
工藤真二(九大)
14:15~14:45
量子化学計算による新触媒設計技術の確立
篠原祐治(北大)
14:45~15:15
CCU反応を制御可能な蓄熱・熱制御技術の構築
能村貴宏(北大)
15:15~15:45
形態制御された高付加価値炭酸カルシウムの製造
遠山岳史(日大)
15:45~16:15
微小気泡(ミリ~ナノバブル)を用いる分離・吸収技術の確立
日下英史(京大)
16:15~16:45
鉄鋼CCUシステム全体の包括的評価
丸岡伸洋(東北大)
16:45~17:00
総合討議
4.参加費
無料 ※シンポジウム当日の配布資料はありません。
5.申込方法
完全事前登録制
1) 講演大会に参加される方
(講演大会概要集「材料とプロセス」を年間予約された方、あるいは前期または後期(当日)申込をされる方)
  • シンポジウムへの参加登録手続きは不要です。
2) シンポジウムのみに参加される方
問合わせ先:
北海道大学 大学院工学研究院 附属エネルギー・マテリアル融合領域研究センター 坪内直人
Tel. 011-706-6850
E-Mail:tsubon@eng.hokudai.ac.jp