高温プロセス部会 シンポジウム
「高品質焼結鉱の鉱物組織マルチスケール評価研究会」中間報告会開催案内

本研究会では、焼結・高炉一貫操業の省エネルギー化・CO2排出量削減技術のさらなる改善を目指し、近年の大幅なプロセス改善により変化した焼結鉱組織およびその組織と被還元性との関係性について、現在の分析・解析技術をもって解明することを目的としています。特に、焼結鉱の構成相の中でも高品質化を担う重要な鉱物相でありながら、その形態・結晶構造・組成について未解明な部分が多い多成分カルシウムフェライト(多成分CF)相に着目し、①焼結鉱組織のマルチスケール計測手法の確立、多成分CF相の組成・結晶構造・形態の紐づけ、 ②多成分CF相の組成・結晶構造・形態が被還元性に及ぼす影響の定量評価、③多成分CF相を含むCaO-SiO2-FeOx-Al2O3系平衡状態図作成により、高被還元性を有する焼結鉱の鉱物組織とは如何なるものかを解明し、焼結鉱組織設計の指針となることを目指しています。シンポジウムでは、学側委員・企業幹事により研究会の成果や研究会の内容に関連したテーマについてご講演頂きます。

1.日時
2022年9月21日(水)9:10~16:00
2.会場
福岡工業大学A棟1階A13講義室(第184回秋季講演大会 第1会場)
3.プログラム

座長:村尾玲子(日本製鉄)

9:10~9:20
研究会の紹介
〇林幸(東工大)
9:20~10:00
針状SFCAの単結晶構造解析
〇杉山和正(東北大)
10:00~10:40
多成分系カルシウムフェライトの原子配列直接観察
〇竹原健太、池田幸平、河野崇史、樋口隆英(JFE)
10:40~11:00
休憩
11:00~11:25
焼結鉱中の鉄の化学状態のマルチスケールマッピング
〇武市泰男(阪大)、丹羽尉博(KEK)、村尾玲子(日本製鉄)、木村正雄(KEK)
11:25~11:40
X線顕微鏡による酸化物中の金属元素の化学状態の2D/3D/4D解析
〇木村正雄、丹羽尉博(KEK)、武市泰男(阪大)
11:40~12:20
焼結溶融滴下・浸潤反応解析における鉱物解析装置MLAの活用
〇山﨑慎太郎、足立毅郎(神鋼)

座長:林 幸(東工大)

13:40~14:20
高温In situ XAFS、XRDによる多成分カルシウムフェライトの還元反応解析
〇村尾玲子(日本製鉄)、木村正雄(KEK)
14:20~14:40
実機焼結鉱中のカルシウムフェライトの被還元性評価
○木村七晟、丸岡大佑、村上太一、葛西栄輝(東北大)
14:40~15:00
4元系カルシウムフェライトの被還元性にFe2+/Fe3+比および還元ガス組成が及ぼす影響
○丸岡大佑、村上太一、葛西栄輝(東北大)
15:00~15:40
大気下1240℃のCaO-SiO2-Fe2O3-Al2O3系における多成分系カルシウムフェライトの相平衡
〇高橋あまね、内沢幸宏、大西孝英、侯文鼎、渡邊玄、遠藤理恵、須佐匡裕 林幸(東工大)
15:40~16:00
総合討論会および講評
4.参加費
無料
5.申込方法
完全事前登録制
1) 講演大会に参加される方
(講演大会概要集「材料とプロセス」を年間予約された方、あるいは前期または後期(当日)申込をされる方)
  • シンポジウムへの参加登録手続きは不要です。
2) シンポジウムのみに参加される方
問合わせ先:
東京工業大学 物質理工学院 教授 林 幸
Tel. 03-5734-3586
E-Mail:hayashi.m.ae@m.titech.ac.jp