計測・制御・システム工学部会シンポジウム(制御技術部会共催)
「カーボンニュートラル技術とその監視技術」開催案内

鉄鋼業は鉄鉱石の還元に石炭を使用しているため大量のCO2を排出しています。現在の主流である高炉法では固体還元剤が必須であり、CO2の排出削減への難度は高い状況ですが、脱炭素に向けて鉄鋼業界は、鉄鉱石を水素で還元してCO2排出を減らす方法など新たな試みを始めています。本シンポジウムではカーボンニュートラル実現に向けた取り組みや、関連して必要となる監視技術について紹介します。各社におけるカーボンニュートラルに向けた今後の活用の一助にしていただければと考えております。多くの皆様のご参加をお待ちしております。

主催:(一社)日本鉄鋼協会 学会部門 計測・制御・システム工学部会/生産技術部門 制御技術部会

日時:2022年6月1日(水)13:30~17:00

場所:JFEスチール(株)東日本製鉄所(千葉地区)
見学センター1F 大ホール、中ホール
〒260-0835 千葉市中央区川崎町1番地

プログラム:

座長:福井大学 大学院工学研究科 知能システム工学専攻 藤垣元治

13:30-13:35
開会の挨拶とシンポジウム趣旨説明
13:35-14:20
『カーボンニュートラルに向けた動向と環境省の取組』
環境省 地球温暖化対策事業室 室長補佐(技術総括) 福井和樹

今や気候変動問題は全世界的な喫緊の課題であり、昨年のCOP26においても岸田総理から、2030年までの期間を「勝負の10年」と位置づけ、全ての締約国に野心的な気候変動対策を呼びかけたところです。気候変動政策に係る直近の動向と、2050年カーボンニュートラル社会の実現、2030年温室効果ガス削減目標の達成に向けた環境省の取組を、脱炭素技術の開発・社会実装を中心に紹介します。

14:20-15:05
『CO2分離・回収技術の概要』
国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)環境部 統括調査員 在間信之

カーボンニュートラルを実現するためには、CO2の排出を極力削減することが必要であるが、熱利用等化石燃料に依存する産業も依然として残ることが想定される。そのため、排出されたCO2を分離・回収し、貯留のほか、有効利用することで、CO2を固定する技術開発が進められている。貯留等では、経済損失のみであることから、低コスト化を実現可能なCO2分離・回収の技術開発が進められている。

15:05-15:15
休憩
15:15-16:00
『宇宙と地上からの分光リモートセンシングによる温室効果ガスの観測』
国立環境研究所 地球システム領域 衛星観測研究室 主幹研究員 森野勇

温室効果ガスの観測は長い歴史を持っているが、これまで主に地上、鉄塔、船舶、航空機に設置された観測機器による気体採取やその場分析により行われてきたが、観測地点には大きな偏りがあった。衛星に搭載された観測機器を用いて分光リモートセンシング観測を行えば、全球の観測が可能となり、国内外で様々な観測が行われるようになってきた。講演では、衛星及びデータ検証に必須の地上による分光リモートセンシングの現状について解説し、今後の展望について述べることしたい。

16:00-16:45
『脱炭素社会実現に向けて!これから始めるエネルギー監視』
横河ソリューションサービス株式会社 ソリューションビジネス本部
コンサルティングセンター コンサルティング2部1Gr1チーム 堀内康行

FEMS(Factory Energy Management System)の導入により、エネルギー生産性向上、労働生産性向上、脱炭素社会の実現これら3つの経営課題に効果があります。電力モニタや無線を利用した小規模電力監視パッケージによる見える化のスモールスタートから、操業改善のプラットフォーム構築まで、段階的な導入ステップを活用事例を交えてご紹介します。

16:45-17:00
総合討論

定員:90名

参加費(消費税込):
会員2,000円、非会員3,000円
 *当日受付でお支払い下さい。第166回制御技術部会大会参加者は会員扱いとなります。
参加申込:
シンポジウムへ参加される方は、事前にE-mailで氏名・会員番号(非会員の方は不要)・勤務先・所属・住所・電話番号・E-mailを明記の上、下記までお申し込み下さい。
なお、定員内であれば申込受付の確認の連絡は致しませんのでご了承下さい。

申込期限:2022年4月22日(金)5月19日(木)に延長しました

申込・問合わせ先:
(一社)日本鉄鋼協会 学術企画グループ 高橋
Tel:03-3669-5932 E-mail: takahashi@isij.or.jp