材料の組織と特性部会,評価・分析・解析部会「鉄鋼中の軽元素と材料組織および特性」研究会 最終報告会 開催案内
「鉄鋼中の軽元素と材料組織および特性」研究会は,組織形成と力学特性における軽元素の機能を明らかにすること目的として2016年3月に発足しました.約30名の産官学の研究者が,先端的微細組織解析や第一原理計算などを活用して,鉄鋼におけるホウ素,炭素,窒素の存在状態と拡散挙動などの基礎的課題,および実用材料の特性を支配する組織形成と力学特性に関する研究に取り組んできました.今回のシンポジウムでは3年間の活動状況と代表的な成果を報告します. 1. 日時:2019年3月22日(金)9:00~16:202. 場所:東京電機大学 東京千住キャンパス 2号館5階2501(第177回春季講演大会 第15会場) 3. プログラム: 9:00 開会挨拶と活動概要報告 - 主査 沼倉 宏(大阪府大) 成果報告(グループ代表者5min,個々の発表15+5min) [1] 鉄鋼中のボロン(65min) 9:15 成果概要 - 芳賀 純(新日鐵住金) 9:20 (1) α鉄中のボロンの拡散 仲村龍介,濱名桂佑,沼倉 宏(大阪府大),鈴木健之(阪大) 9:40 (2) γ鉄におけるBの固溶限と拡散性 関戸信彰,木村勇太,宮城俊美(東北大),沼倉 宏(大阪府大),吉見享祐(東北大) 10:00 (3) Mo-B複合添加鋼のオーステナイト粒界偏析挙動と焼入性 10:20 休憩 (10分)高橋 淳,石川恭平(新日鐵住金) [2] 鉄鋼中の炭素に関する基礎(85min) 10:30 成果概要 - 大塚秀幸(物材機構) 10:35 (1) B, C, Nの基本物性と原子間相互作用の第一原理計算 大塚秀幸,Zhufeng Hou(物材機構),津﨑兼彰(九大) 10:55 (2) 低温焼戻しにおけるη炭化物の形成に関する熱力学的検討 榎木勝徳,大谷博司(東北大) 11:15 (3) マルテンサイトの焼戻しにおよぼす合金元素の影響 張 咏杰,宮本吾郎,古原 忠(東北大) 11:35 (4) 中炭素鋼の焼戻し初期過程における炭化物およびその前駆体の形成過程の検討 11:55 昼休み大沼正人(北大) [3] 炭素・窒素と合金元素の相互作用(85min) 13:00 成果概要 - 宮本吾郎(東北大) 13:05 (1) α鉄における固溶N原子と置換型溶質原子の相互作用 沼倉 宏(大阪府大) 13:25 (2) α鉄における多体溶質原子クラスターの第一原理計算 上杉徳照(大阪府大) 13:45 (3) α鉄における溶質原子クラスターの組織シミュレーション 榎木勝徳,大谷博司(東北大) 14:05 (4) 鉄炭化物の安定性に対する炭素濃度と合金元素の依存性 14:25 休憩 (10分)澤田英明,丸山直紀,田畑進一郎(新日鐵住金),川上和人(日鉄住金テクノロジー) [4] 軽元素と結晶欠陥との相互作用および力学特性との関係(105min) 14:35 成果概要 - 土山聡宏(九大) 14:40 (1) 鉄中転位と炭素・窒素の相互作用の第一原理計算 板倉充洋(原子力機構) 15:00 (2) 鉄基合金単結晶におけるすべりの固執に対する炭素の影響 田中將己(九大) 15:20 (3) 多結晶フェライト鋼の静的ひずみ時効発現機構 小野義彦(JFEスチール) 15:40 (4) フェライト鋼の焼入れ時効における結晶粒界の役割 土山聡宏(九大) 16:00 (5) 高窒素オーステナイト鋼の微小疲労き裂進展挙動と転位運動 16:20 閉会挨拶 - 主査小山元道,Kishan Habib,土山聡宏(九大) 4. 参加方法 事前申込み不要,参加費1,000円(当日受付にて現金で),講演概要集あり,講演大会に参加登録しなくても聴講可. ※シンポジウムのみに参加する場合でも、開催大学の入館セキュリティーの関係から、鉄鋼協会受付(1号館1階)で名札を受け取って下さい。
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