材料の組織と特性部会「鉄鋼材料への腐食誘起水素侵入」研究会「大気暴露中の腐食誘起水素侵入に対する理解に向けてⅡ」シンポジウム 開催案内
省資源・省エネルギー社会の構築の観点から高強度鉄鋼材料の実用化が活発に取り組まれています.しかし,実用上の問題点である水素脆化の発生が強く懸念されており,その克服が社会から強く要望されています.そのために,近年数々の関連研究会・フォーラムが設立・開催され,「侵入した水素に対して耐水素脆性を示す鉄鋼材料の開発」の観点を中心に研究成果が急速に蓄積されてきました.一方,「耐水素侵入性」の観点から水素脆化を克服することも重要であることが認識され,2013年度に設立された「革新的水素不働態表面構築の原理探求」研究会において,鋼材への水素侵入に関する基礎的知見が蓄積されました,そこで.高強度鉄鋼材料の実用上重要な「大気暴露中の腐食誘起水素侵入」に対する理解に焦点を当て,局在化水素の検出技術を深化させるとともに,水素侵入機構を「環境因子」「材料表面因子」の観点から構築することにより,耐水素侵入性高強度鉄鋼材料の設計指針を追求することを目的として,環境・エネルギー・社会工学部会との共同体制で本研究会が2018年に設立されました. 今回のシンポジウムでは,本研究会に参画している個々の研究者の,これまでに行われてきた研究成果の一部を話題に活発な議論を行い,「腐食誘起水素侵入」へのさらなる理解を深めたいと思っております. 1. 日時:2019年3月21日(木)13:00~17:00 2. 場所:東京電機大学 千住キャンパス 5号館4階5404(第177回春季講演大会 第10会場) 3. プログラム: 13:00 開会の挨拶 研究会主査 春名 匠(関西大学) 13:05 大気腐食G-1 長期間の乾湿繰り返しによってさび層を形成させた 鉄の水素侵入に及ぼす相対湿度の影響 春名 匠(関西大学) 13:20 大気腐食G-2 さび付き鋼の大気腐食にともなう水素侵入挙動多田英司(東京工業大学) 13:35 環境G-1 張出し試験片を用いた水素脆化特性評価秋山英二(東北大学) 13:50 環境G-2 水膜組成による大気腐食が誘導する水素侵入・透過挙動変化坂入正敏(北海道大学) 14:05 休憩14:20 環境G-3 水素侵入に起因する金属電極のファラデーインピーダンス 板垣昌幸(東京理科大学) 14:35 環境G-4 水素侵入挙動に及ぼす材料組織の影響五十嵐誉廣(日本原子力研究開発機構) 14:50 材料表面G-1 正弦波変調を用いた鋼板への電気化学的水素侵入伏見公志(北海道大学) 15:05 材料表面G-2 純Feにおける水素の拡散に及ぼす格子欠陥の影響戸髙義一(豊橋技術科学大学) 15:20 休憩15:35 材料表面G-3 水素侵入挙動に及ぼす材料組織の影響 森本美奈子(JFEスチール) 15:50 検出技術G-1 透過水素に起因する表面電位の表面状態による変化片山英樹(NIMS) 16:05 検出技術G-2 化学イメージセンサによる鋼中水素透過現象の可視化の検討宮本浩一郎(東北大学) 16:20 検出技術G-3 鋼材へ侵入した水素のWO3薄膜を用いた可視化技術の高感度化菅原 優(東北大学) 16:35 総合討論17:00 閉会の挨拶 研究会主査 春名 匠(関西大学) ※シンポジウムのみに参加する場合でも、開催大学の入館セキュリティーの関係から、鉄鋼協会受付(1号館1階)で名札を受け取って下さい。
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