計測・制御・システム工学部会シンポジウム(制御技術部会共催)「安全・安定操業を支えるレジリエンス技術の動向」開催案内(申込締切日:2018年5月22日)
鉄鋼プロセスの操業において、安全、安定生産は前提条件です。厳しい事業環境のもと限界に近い生産を行う中、天災や社会・経済環境の変動のみならず、設備故障や日々の操業トラブルまで、様々な「想定外事象」に迅速かつ適切に対処することが益々重要になってきています。そのような背景のもと、変動の検知・予測、そして変動の影響を吸収可能な余裕や冗長性の確保に加え、さらには余裕限界を超えた大きな変動発生時には、守るべきもの、あきらめるべきものを見極め、ダメージを最小化し操業を継続するような「レジリエンス」の考え方が重要になってきます。 「システム」は、本来、定型的ないし定常的な動作を自動化するものであり、変動対応といった非定常時においては人間が介入ないし代替するというのが通常でした。しかしながら、システムの大規模化、複雑化にともない、人間・システム協調した非定常対応が必要になってきています。それゆえ生産活動やシステムの設計にあたっては「レジリエンス」について十分配慮することが必要となってきています。 本シンポジウムでは、高度な安定操業が要求される原子力発電所や都市インフラを含め、災害に対応するためのレジリエンスに関する研究の第一人者をお招きして、それぞれの視点や経験から「レジリエンス」についてご講演いただく場を設けることといたしました。 「レジリエンス」についての理解を深めると同時に、システムデザインにおけるレジリエンスの指針についての気付きを得る機会としていただければと考えております。多くの皆様のご参加をお待ちしております。 1.日 時:2018年6月6日(水)13:00~17:00 2.会 場:愛知県東海市立勤労センター (〒477-0037 愛知県東海市高横須賀町枡形1番地の7) 3.プログラム 座長:鳩野逸生(神戸大) 13:00~13:05 開会の挨拶とシンポジウム趣旨説明 鳩野逸生(神戸大) 13:05~14:05 『レジリエンスエンジニアリング(1)―基本的な考え方―』 高橋 信(東北大) レジリエンスエンジニアリングでは、高度な安全レベルが要求される分野において、従来型の失敗を無くすというアプローチを越えて、上手くいくことを最大限に増やすことにより安全性を更に高めることを目指している。(1)ではその基本となるSafety-IIの考え方と、レジリエンスな振る舞いを実現するための四つのポテンシャルについて述べる。 13:05~14:05 『レジリエンスエンジニアリング(2)―現場応用に向けてー』 北村正晴((株)テムス研究所) レジリエンスエンジニアリングは、安全・安定操業を支援できる汎用方法論である。この汎用方法論を具体的な産業現場に応用するに際しては、それぞれの現場への適合化(tailoring)や、分野固有のテクニカルスキル、ノンテクニカルスキルなどとの統合化が必要である。(2)ではこれら応用のためのアプローチについて事例を通じて解説する。 15:30~16:30 『都市レジリエンス評価のための大規模シミュレーション技術の現状』 飯塚敦(神戸大) 「京」計算機を舞台に、地震などの自然災害に対する都市丸ごとを範囲とした建物や地盤などの応答シミュレーション技術が社会実装されようとしている。この技術における都市モデルの自動構築は自然災害に対する応答のみならず、人の動きや物流などの社会シミュレーションにもつながり、スマート・シティーの高度化に寄与する。 16:30~17:00 総合討論 4.定 員:100名 5.参加費(消費税込):会員2,000円、非会員3,000円 *当日受付でお支払い下さい。第159回制御技術部会大会参加者は会員扱いとなります。 6.参加申込: シンポジウムへ参加される方は、事前にE-mailで氏名・会員番号(非会員の方は不要)・勤務先・所属・住所・電話番号・E-mailを明記の上、下記までお申し込み下さい。 なお、定員内であれば申込受付の確認の連絡は致しませんのでご了承下さい。 7.申込期限:2018年5月22日(火)(現在定員に余裕がありますので、当日受け付けを致します)
以上 |