産発プロジェクト展開鉄鋼研究「鋼の脆性き裂伝播挙動機構理解深化とLNG貯槽次世代材料設計指針提案」 シンポジウム「鋼の脆性き裂伝播挙動の理解深化と伝播停止技術」開催案内
鋼構造物の安全性を確保させるため、万が一脆性き裂が発生した際の全体崩壊を食い止める脆性き裂伝播停止特性が材料そのものに要求される場合があります。本分野は現象が高速かつ複雑であるため、脆性き裂の発生現象に較べてメカニズムの全容解明・改善策に対する論理的な手段構築が遅れている感があります。本プロジェクトは鉄鋼材料のミクロ組織の観点を多く考慮し、脆性き裂伝播や停止挙動に対する再考察を行う目的で進めているものであり、具体的に、液化天然ガス貯槽用材料の効率的な材料開発への指針を提供することを成果として目論んでいます。本プロジェクトでは、伝播中の駆動力低下に寄与するミクロ組織的・連続体力学的要因を脆性き裂伝播のメカニズムをマルチスケールフェーズに分割し、検討しています。本シンポジウムでは、本プロジェクトの活動成果を公表するとともに当該研究分野の議論を行います。破壊・靭性研究において新たな視点が発展する場となることを期待しています。 1.日 時: 2018年3月21日(水) 9:00~12:30 2.場 所: 千葉工業大学 新習志野キャンパス 7号館 7202 (第175回春季講演大会 第15会場) 3.プログラム: 09:00~09:10 鋼の脆性き裂伝播産発PJ活動について 川畑 友弥(東京大学) 09:10~10:10 講演「最近の天然ガス・LNG情勢について」 小林 良和(日本エネルギー経済研究所) 10:10~10:20 休憩 10:20~10:40 9%Ni鋼の脆性き裂伝播抵抗に及ぼす残留γの寄与 川畑 友弥(東京大学) 10:40~11:20 結晶粒間き裂連結時のエネルギー吸収機構と粒径の意義 柴沼 一樹(東京大学) 11:20~11:40 エネルギー散逸をもたらす破面付近のマイクロクラック発生特性 高嶋 康人(大阪大学) 11:40~12:20 板厚方向靭性分布制御による高アレスト鋼開発の指針 大畑 充(大阪大学) 12:20~12:30 総括 粟飯原 周二(東京大学) 4.参加費: 無料(講演概要集配布予定) 5.問合せ先:東京大学 大学院工学系研究科 システム創成学専攻 川畑友弥 E-Mail:kawabata@fract.t.u-tokyo.ac.jp TEL:03-5841-6517 |