計測・制御・システム工学部会 制御フォーラム「データサイエンスで挑む鉄鋼プロセスのモデリングと制御」公開セミナー「データ駆動制御―基礎・応用・新展開―」開催案内(申込締切日:2018年1月9日)
現在、鉄鋼プロセス制御の分野では,蓄積された大規模操業データの活用、データクレンジング、人間を含む複雑系の同定・異常検知・制御といった「データ」を主軸とした取組みが注目を集めています。平成28年度から活動を開始した制御フォーラム「データサイエンスで挑む鉄鋼プロセスのモデリングと制御」では、鉄鋼プロセスにおけるデータ活用において、データの本質的情報に着目したスパースモデリング、マルチエージェント系の制御、データを直接活用した制御器の設計・更新、機械学習に基づく特性解析など、IoT時代の制御に相応しい「データ」をプラットフォームとする数理的切り口で取組むことを主眼としています。 今回開催する公開セミナーでは、データを直接用いることで制御器の設計や更新を行うアプローチ「データ駆動制御」についてその基礎、実システムを中心とした応用事例、そして、リアルタイム化、外乱抑制、データベース型制御などの現在展開中の新しい内容までわかりやすく解説します。 鉄鋼業での今後の活用に向けた一助にしていただければと考えております。多くの皆様のご参加をお待ちしております。 1.主 催:計測・制御・システム工学部会 制御フォーラム 2.協 賛:システム制御情報学会 3.日 時:2018年1月16日(火)13:00~17:00 4.場 所:新日鐵住金(株) 尼崎研究開発センター1号館3F大会議室 (〒660-0891 兵庫県尼崎市扶桑町1-8、 5.プログラム 13:00~13:10 フォーラム紹介 座長・主査 金子 修(電通大) 13:10~14:10 データ駆動制御の基礎とそのリアルタイム制御への展開 金子 修(電通大) 本講演の前半では,一組のデータのみを用いたオフライン最適化により所望の制御器を与えることのできるFRITを中心に,データ駆動制御の考え方や注意点なども絡めながら基礎的事項を解説する.後半では,オフライン最適化をリアルタイム最適化に発展させることで,時変特性への対応や耐故障制御への発展をいくつかの実例も示しながら述べるとともに,リアルタイム最適化にかかるいくつかの注意点や工夫点など実用上の主題についても述べる. 14:20~15:20 定値制御データを用いた分散評価に基づくデータ駆動型制御器設計 増田士朗(首都大学東京) プロセス制御系では,あらかじめ最適に設定された設定値まわりのレギュレータ特性の改善が求められる場合が多い.そのような状況に対応するため,1) 設定値一定.2)ランダムな外乱によって駆動された閉ループデータを利用.3)分散評価を評価基準とする.の特徴をもったデータ駆動型制御器設計法に関する研究が取り組まれている.本講演では,講演者のこれらの取組みを紹介するとともに関連研究との関連や今後の展望について述べる. 15:30~16:30 データベース駆動型制御系の設計とその応用 脇谷 伸(広島大) 非線形性を有する制御対象に対して有効な手法として,データベース駆動型PID制御がある.本手法では,過去の操業データとPIDゲインで構成されるデータセットをデータベースに蓄積し,これらのデータセットに基づいて現在の制御対象の状態に適したPIDゲインを算出する.本発表では,デ―タベース駆動型PID制御器の動作原理を説明する.さらに,閉ループデータから直接的に制御パラメータを算出可能なFictitious Reference Iterative Tuning (FRIT)を併用したデータベースのオフライン学習法についても紹介する. 16:30~17:00 総合討論 6.定 員:40名 7.参 加 費 :無料 8.参加申込:事前にE-mailで氏名・勤務先・連絡先 を明記の上,下記参加申込み先までお申し込み下さい. 9.申込期限:2018年1月9日(火)
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