計測・制御・システム工学部会シンポジウム(制御技術部会共催)「人の作業を効率化,支援する計測技術応用システム」開催案内(申込期限:2018年10月19日)
鉄鋼業は,溶鋼や高温の鋼材を取り扱う計測・制御にとって過酷な環境であり,プロセス全体を自動化することは難しく,また,設備の点検・メンテナンス,製品の検査など,人手でしか行えない作業も多くあります.そのため,将来における作業者の不足、作業者の操業スキル低下によるトラブル増加や生産性の低下が懸念されます.少子化により労働者人口が減少する日本において,人による作業の自動化,効率化は製造業全体の課題であります.このような課題に対して,近年発達してきたセンシング技術やIoT技術をもちいた作業者をモニタリングする技術,人工知能技術,ロボット技術により作業者を実際に支援するための研究が進んでいます. 本シンポジウムでは,このような「人の作業を効率化,支援する計測技術応用システム」の研究において,第一線でご活躍されている先生方をお招きし,基礎から応用事例まで解説いただきます.実際の作業に対する応用の考え方をご理解いただくことで,鉄鋼業での今後の活用に向けた一助にしていただければと考えております.多くの皆様のご参加をお待ちしております. 1.主 催:(一社)日本鉄鋼協会 学会部門 計測・制御・システム工学部会/生産技術部門 制御技術部会 2.日 時:2018年11月8日(木)13:30~16:40 3.会 場:京都 東急ホテル 舞調の間(http://www.tokyuhotels.co.jp/kyoto-h/) 〒600-8519 京都府京都市下京区堀川通五条下ル柿本町580 4.プログラム 座長:石井抱(広島大)TEL.075-341-2411(代表) FAX 075-341-2488 ① 13:30~13:35 開会の挨拶とシンポジウム趣旨説明 5.定 員:120名石井抱(広島大) ② 13:35~14:15 『人の行動をモデル化して予測する -調理作業支援を題材とした行動予測と情報提示-』 橋本敦史(オムロンサイニックエックス/京都大) 機械が人の作業を支援するためには,その人の次の行動を予測することが重要です.しかし,作業中の人の手や腕の動きを,従来のセンシング技術で計測可能な物理的な運動としてモデル化し,予測することは困難です.本講演では,深層学習技術の発達により可能となってきた人と物体のインタラクションの理解に基づいて人の意図を推定することで,次に行われるであろう行動を予測するための原理や数学的モデルについて紹介する. ③ 14:15~14:55 『船舶外板曲げ工程への三次元計測導入事例とシステムズアプローチによる導入検討手法の紹介』 稗方和夫(東京大) 船舶の船首尾の自由曲面形状は冷間プレスと局所的な加熱により塑性変形させるぎょう鉄という工程により形作られるが,属人的な熟練技能に大きく依存することが課題となっている.本発表は,三次元レーザースキャナーの計測データと設計形状の比較により部材精度の定量的な評価を行い,また,ぎょう鉄の作業指示の自動生成を実現する方法について述べる.また,システムズアプローチの手法による導入検討方法についても紹介する. 14:55~15:05 休憩 ④ 15:05~15:45 『作業支援パートナロボットPaDYによる作業効率化』 衣川潤(東北大) 製造現場における労働力不足は深刻な問題となっており,産業用ロボットメーカー各社が協働ロボットを販売している.我々の研究グループでは,作業を完全に自動化するのではなく,人が行う必要の無い作業を分担する“作業支援パートナロボット”を提案してきた.本講演では,自動車の組立工程において,必要な部品や工具を作業者の手元まで運搬する“作業支援パートナロボットPaDY”によって作業の効率化を行った事例を紹介する. ⑤ 15:45~16:25 『多機能ウェアラブル生体センサとそれを用いた見守りシステム』 樋口行平(アフォードセンス/兵庫県立大) 世界で最小・最軽量な多機能ウェアラブル生体センサ.9軸モーションセンサ,各種バイタルおよび環境センサを搭載し,作業環境下での活動状態の推定と心電・心拍・呼吸数・自律神経のバランス度・疲労度・深部体温・汗等をセンシングし,装着者の体調や安全状態をセンサが判断すると共に,その収集した大量の情報を無線で携帯端末やクラウドに送信することにより,作業集団のより高位な意思決定をリアルタイムに行うことができる. ⑥ 16:25~16:40 総合討論 6.参加費(消費税込):会員2,000円,非会員3,000円 *当日受付でお支払い下さい.第160回制御技術部会大会参加者は会員扱いとなります. 7.参加申込:シンポジウムへ参加される方は,事前にE-mailで氏名・会員番号(非会員の方は不要)・勤務先・所属・住所・電話番号・E-mailを明記の上,下記までお申し込み下さい. 8.申込期限:2018年10月19日(金)なお,定員内であれば申込受付の確認の連絡は致しませんのでご了承下さい.
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