材料の組織と特性部会 鉄鋼材料の生物劣化を誘導する影響因子の解明 自主フォーラム 「相界面科学を視点とした材料と微生物の相互作用」シンポジウム 開催案内
鉄鋼材料は様々な環境に曝されています。そこでは、固体、液体、気体といった異なる状態や異なる物質が互いに接する境界が存在し、そのような場で生じる様々な現象を研究する分野は、相界面科学と呼ばれています。鉄鋼材料の生物劣化が関係する相界面科学の研究分野として、バイオフィルムや微生物による汚染や腐食があります。これは鉄鋼材料を使用する上で避けては通れない問題であり、鉄鋼材料表面で起こっている現象を様々な観点から解析、理解する必要があります。近年、バイオフィルムの新しい解析方法の開発や鉄鋼材料に強い腐食の影響を及ぼす微生物の発見など、この分野の研究は目覚ましい成果を挙げています。本シンポジウムでは、最新の解析技術開発と微生物研究について11件の講演を予定しています。多数の方々にご参加いただき、鉄鋼材料の生物劣化を相界面科学の視点から理解するために活発な討論を行いたいと考えています。 1. 日時:2016年3月24日(木) 10:00~15:50 2. 場所:第171回春季講演大会 第15会場 (東京理科大学 葛飾キャンパス 講義棟6階608教室) 共催:微生物腐食若手研究会 協賛:スマートプロセス学会,石油学会,日本伸銅協会,日本銅学会,日本銅センター, 日本防菌防黴学会,腐食防食学会,溶接学会(順不同) 3. プログラム: 10:00~10:05 開会の挨拶 鉄鋼材料の生物劣化を誘導する影響因子の解明自主フォーラム座長 宮野泰征(秋田大学) 基調講演 (座長:川上洋司(大阪市大)) 10:05〜10:55「鉄の腐食に関わるいろいろな微生物の解析事例」 ○伊藤公夫(新日鐵住金) 講演(午前1)(座長:井芹一(栗田工業)) 11:00~11:20「嫌気環境下で金属腐食を引き起こす硝酸塩還元菌Prolixibacter denitrificans」 ○飯野隆夫(理研) 11:20〜11:40「三重県田中川干潟のヘドロを用いた微生物燃料電池の性能評価 ~負極電位・硫酸塩還元菌量・硫化物イオン量の関係~」 ○(学)菱川湧輝,中川元斗,平井信充(鈴鹿高専) 11:40〜12:00「反射顕微鏡法を用いた固液界面上での微生物バイオフィルムの解析」 ○(院) 清川達則(筑波大), 豊福雅典(筑波大), 八幡穣(ETH Zurich), 尾花望(筑波大), 野村暢彦(筑波大) 昼食 12:00〜13:00 講演(午後1)(座長:若井暁(神戸大)) 13:00〜13:20「炭素鋼の腐食を誘引する環境微生物とその解析」 ○平野伸一,長岡亨,松本伯夫(電中研) 13:20〜13:40「工業プロセスの微生物とスライムコントロール」 ○飯泉太郎,守田聡(栗田工業) 13:40〜14:00「反射顕微鏡法による微生物腐食とバイオフィルムの新規観察手法」 ○(院) 渡辺宏紀 (筑波大),稲葉知大(産総研),尾花望(筑波大),宮野泰征(秋田大),野村暢彦 (筑波大) 14:00〜14:20「CLSMを用いたバイオフィルムと微生物腐食孔の同時観察」 ○(院) 西岡祐貴,川上洋司,佐藤嘉洋,菊地靖志(大阪市大) 休憩 14:20〜14:30 講演(午後2)(座長:飯野隆夫(理研)) 14:30〜14:50 「相界面科学から見た腐食菌による微生物腐食の挙動と対策」 ○若井暁(神戸大) 14:50〜15:10「バイオフィルムと微生物腐食孔をSEM観察するためのFIBを用いた試料作製」 ○(院) 植田勇志,川上洋司,佐藤嘉洋,菊地靖志(大阪市大) 15:10〜15:30 「電気化学インピーダンス法によるバイオフィルムの導電率測定」 ○(院) 田中貴大,川上洋司,佐藤嘉洋,菊地靖志(大阪市大) 総合討論 15:30〜15:50 4. 参加費:¥500 ※資料(講演概要)は当日会場で配布,事前申込み不要。 ※シンポジウムのみに参加する場合,鉄鋼協会受付にお立ち寄りいただく必要はありませんので,直接シンポジウム会場へお越し下さい。
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