評価・分析・解析部会 第16回部会集会・特別講演会開催のご案内 テーマ「超音波ガイド波による配管の効率的な減肉検査法」
第172回秋季講演大会中に、評価・分析・解析部会の部会集会にて特別講演会を開催いたします。部会関係者の方々お誘い合せの上、多数ご出席くださいますようご案内いたします。 1. 日時: 2016年9月23日(金) 13:00~14:10 (内 講演は50分程度) 2. 場所: 第172回秋季講演大会 第17会場 (大阪大学 豊中キャンパス 全学教育講義C棟2階 C203) 3. 特別講演会1) 講師: 西野秀郎(ひでお) 教授 (徳島大学 大学院 理工学研究部 機械科学系) 2) 講演概要: 「超音波ガイド波による配管の効率的な減肉検査法」 超音波ガイド波(以下、ガイド波)は、板材やパイプ、丸棒、鉄道レール等の長手方向に長距離伝搬する波動である。この広い伝搬範囲からの反射波を検出することで、効率的な検査が可能であることが最大の特徴である。ガイド波の物理は、1960年代に始まるが、近年のガイド波の応用研究は2000年前後から盛んになっている。欧米では、商用装置の開発も行なわれ、2000年にはNEDO事業にて日本にも導入されている。ガイド波という名称は2009年にJIS規格で規定され、その基本的な使用方法は非破壊検査協会規格NDIS2427にて2010年に規定されている。ガイド波計測の最大の特徴は、配管の広範囲を一度の送受信で検査可能なことであり、NDISにおいてセンサより左右5メートルの範囲が計測可能と示されている。一方でガイド波は、多モードで速度分散性があり、全般的に波動伝搬挙動が複雑である。これらの複雑な伝搬挙動を理論や実験を通じて理解し、利用に便利な方法を構築しているのが現状である。本報告では、ガイド波の基本的な物理から、最も単純な欠陥検出法の紹介、さらに特徴を利用した新しい減肉検査方法を示す。ガイド波は一般に欠陥の定量に向かないが、多周波を用いることで欠陥の定量が可能であることを示す。また、現用の装置の紹介も行なう。
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