第227・228回西山記念技術講座開催のご案内 「鉄鋼の製造プロセスを革新し続けるセンシング技術」
講座の視点
1. 日時・場所: 第227回 2016年11月09日(水)9:30~16:45 受付時間:8:45~15:45 大阪:(株)ラソンテ 3階会議室(大阪市淀川区宮原1-6-1新大阪ブリックビル3階) 第228回 2016年11月25日(金)9:30~16:45 受付時間:8:45~15:45 東京:早稲田大学 西早稲田キャンパス 63号館2階会議室(東京都新宿区大久保3-4-1) 2. プログラム: ※講演の概要はタイトルをクリックすると見ることができます。 ※こちらからダウンロード出来ます。
3. 参加申込み: ①事前申込は終了いたしました。 事前申込された方が当日不参加の場合、返金はいたしません。講座終了後、テキストをお送りします。 ②当日申込は従来通り現金のみの対応となります。 4. 参加費(税込、テキスト付): 会員8,000円、一般15,000円、学生会員1,000円、学生非会員2,000円 注)会員割引は個人の会員のみ有効です。協賛団体の個人会員、学生会員も含みます。 受付で本会あるいは協賛団体の会員証をご提示下さい。 ※当該技術講座の撮影、録音は一切禁じます。NO photography, audio recording and video recording. ★テキストは、最終講座終了後(2016年12月5日以降)残部がある場合、鉄鋼協会会員価格、 一般価格で販売いたします。テキスト購入のお申込みは、本会HPをご覧下さい。
(会場案内)
[講演概要] 5. 講演内容: 1)「高速ビジョンを用いた画像計測とその応用」(石川 正俊) 近年のCMOSイメージャの目覚ましい進歩により、高速のフレームレート(1,000fps)での画像処理を実現することが可能となった。このような高速ビジョンを用いることにより、高速に動く対象物に対しても画像計測/制御が可能となる。そこで、高速ビジョンの基本構造、処理アーキテクチャ、アルゴリズムを概説するとともに、高速画像処理を実現する具体的なハードウェアを説明した上で、具体的に、ヒューマンインターフェイス、産業応用/検査、バイオ/医療、ロボットアーム/ロボットハンド、自動車/セキュリティ等の分野の応用事例に関して、ビデオを交えて紹介する。 2)「熱延ラインの自動制御のための先進計測技術」(本田 達朗) 鋼板の温度と形状は熱延ラインの基本的な管理項目であり、品質や生産性向上のためにそれらの高精度化が求められてきた。特に近年、地球温暖化問題や競争激化を背景としたハイテン製造比率の急増に伴い、これら要求はいっそう高まってきた。それに応えるべく、多様な条件、劣悪な環境下で温度や形状を安定測定する技術を開発してきた。温度計測として、熱延ランアウトテーブルでの冷却制御用温度計(ファウンテンパイロメータ)、また形状計測としてLEDパターン投影方式の平坦度計など、熱延における高精度・自動制御のため開発された計測技術を紹介する。 3)「鉄鋼プロセスにおける非破壊検査の技術動向」(和佐 泰宏) 省エネルギー、高強度、高機能といったニーズの流れの中、自動車をはじめとする鉄鋼顧客の材料に対するニーズは高まる一方である。表面品質はもとより、強度・耐久性にかかわる内部品質に対しても、要求ニーズを満足する検査の実現、保証が求められている。これらに応えるべく非破壊検査技術は、地道ながらも継続的な進歩が続けられている。技術進歩の背景には、撮像デバイスで代表されるセンサの進歩と、計算速度、記憶容量の飛躍的な進歩による信号処理、情報処理手段の革新が大いに寄与している。 本講座では、既発表の非破壊検査技術の動向をまとめ、今後の技術開発を展望したい。 4)「光応用計測及び関連技術の進展と展望」(風間 彰) 光/画像応用計測は、鉄鋼においてもプロセス計測、品質計測等に、熱/水/粉じん/振動など各種環境対応技術を含めて連綿と開発が続いている、歴史の長い多用途なセンシング手法である。一方、自動車の自動運転に代表される通り、近年の光/画像センサ/信号処理技術は驚くべき進歩を遂げた。リアルタイム計測/認識のみならず、ミクロ組織分析等でも高度な応用が普及しはじめており、鉄鋼においても更なる高度化と普及は必須の課題である。そこで本講座では鉄鋼における近年の光/画像応用計測の進展をレビューし、また世の中の同技術及びビッグデータ処理技術等の進展を広く概観して、鉄鋼における今後の光/画像応用計測を展望してみる。 5)「高精度電磁波式距離計の鉄鋼プロセスへの提案」(山下 信也) 鉄鋼の製造プロセスにおいて、制御・モニタの為の様々なセンサーが各所で用いられているが、これらのセンサーは工場内の環境に適合したものでなくてはならない。特に冷延工程よりも上流工程における高温・粉塵などの悪環境下での使用という厳しい要求に応えるには困難さが伴い、課題も多く存在する。しかしこれら悪環境下であっても高精度に計測できるセンシング技術を用いることができれば、製造プロセスの更なる改善が図れるものと考える。本講座では電磁波の技術を用いることでこれらの課題を解決できる可能性を提示する。応用例として新たに開発した高精度な距離計を用いた熱間工程での鋼材幅計、厚み計の可能性を紹介する。 6)「理研小型中性子源RANSと鉄鋼材料解析」(大竹 淑恵) 理化学研究所では、「いつでもどこでも中性子」利用を目指し、2013年1月には理研加速器駆動小型中性子源RANSの中性子利用を開始し、ほぼ時を同じくして、日本鉄鋼協会1型FS研究会、次年度より研究会I「小型中性子源による鉄鋼組織解析法」を北大HUNS、京大原子炉KURと理研RANS3か所の小型を利用した小型、中型中性子源による鉄鋼材料研究を展開しており、RANSではこれまで「塗膜下鋼材内部腐食ならびに関係する水の出入り可視化」また「変形前後に伴う鉄鋼材料集合組織変化観察」「複相鋼板オーステナイト量観察」などに成功している。1cm厚の鋼板全体を透過できる中性子線によるバルクで評価できる小型中性子源による鉄鋼材料組織解析法やインフラ非破壊観察への取組みについても紹介する。 |