鉄鋼プレゼンス委員会 歴史を変える転換技術研究フォーラム「第36回 歴史を変える転換技術研究会」開催のお知らせ
今回は、耐火物に関する技術がどのように開発されてきたのかについて研究します。多数の方々にご参加いただき活発な討論をお願い申し上げます。 1.テーマ: 鉄鋼業の革新に貢献した耐火物技術(その1) 2.日 時: 2016年7月25日(月)13:00~17:00 3.場 所: (一社)日本鉄鋼協会 第1+2会議室(鉄鋼会館5階) 中央区日本橋茅場町 3-2-10 4.スケジュール:
5.内 容: 杉田 清氏:鉄鋼製造法がpyrometallurgyであるかぎり、耐火物は不可欠である。耐火物は鉄鋼技術の転換に貢献するとともに、鉄鋼技術の転換とともに耐火物技術自体も転換を遂げつつ発展してきた。20世紀前半には、近代不定形耐火物の第一号としてのプラスティック耐火物(1914)や平炉・電炉に不可欠となったクロ・マグれんが(1925頃)が出現したが、最大の鉄鋼技術転換期となった第二次大戦後半世紀の日本では、不定形比率の上昇、非酸化物含有系材の増加、特殊機能耐火物の登場、原単位の大幅低下などが注目される。耐火物技術も、単なる材料技術から冷却系などの熱設計技術や施工・補修技術などへと拡大された。20世紀後半には、連鋳オープンノズルに関連して溶鋼 / 耐火物の濡れ性測定、大型炉設計のためのれんが積み構造体の力学特性調査など、多数の新しい研究方法が試みられた。特に、“使用後耐火物の調査”(医学での遺体解剖)が顕著な成果を導いた。耐火物技術が果たすべき役割は、今後も大きい。鉄鋼技術の革新につながる新規耐火物の開発、鉄鋼業のグローバル展開への対応、長寿命炉耐火物の技術伝承、製造・施工へのロボット応用の拡大、等々、課題を紹介する。 内村 良治氏:日本の鉄鋼業では、1970年代の半ばまでに大型高炉、純酸素上吹き転炉(LD転炉)、連続鋳造による銑鋼一貫技術が確立され、生産量の拡大が図られてきた。これらのプロセスの中で、LD転炉は生産性、鋼の品質の両面からほぼ完成された技術と考えられていた。ところが、1977年に旧川崎製鉄の千葉製鉄所に純酸素底吹き転炉(Q-BOP)が導入され、従来底吹き転炉の欠点とされてきた底吹き羽口周辺の耐火物寿命が改善されると、底吹きによる強撹拌などのメリットに着目して、従来の上吹き転炉は上底吹きへの改造が急速に進むことになった。本講では、このプロセス変化の契機となった底吹き転炉の羽口周辺耐火物の寿命改善の経緯について示す。 6.参加費: 無料 7.参加申込み: E-mailまたはFaxにて、氏名、所属、連絡先(電話、Fax、E-mail)を明記の上、 下記宛お申込み下さい。当日参加も受け付けます。
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