シンポジウム「鉄鋼スラグ中フリーMgOのスペシエーション」(研究会Ⅱ「鉄鋼スラグ中フリーMgO分析法の開発と標準化」中間報告会)開催案内
製鋼スラグは主に土工・路盤材用材料として活用されている。利用時にスラグ中の遊離酸化カルシウム(フリーCaO)が水和膨張する問題が指摘されているが、フリーCaOの膨張では説明できない事例が、施工後数年してからの路盤で発生する場合がある。これらは、水和膨張速度が遅い遊離酸化マグネシウム(フリーMgO)である可能性がある。 近年、炉材保護の観点から精練時のマグネシア投入量が増加しており、今後もフリーMgOによる路盤膨張の発生が懸念される。しかしながら、現状ではフリーMgOの標準分析法が存在しない。このことから、遅延型膨張の主因であるスラグ中のフリーMgO分析法の確立が急務となっている。 本シンポジウムは、平成26年3月から開始した研究会の中間報告会として、得られた知見と課題を報告するものである。 1. 日時:2016年3月23日(水)13:30~16:30 2. 場所:第171回春季講演大会鉄鋼協会第15会場 (東京理科大学・葛飾キャンパス講義棟 6階 608号室) 3. プログラム: 13:30 - 13:35 研究会主査 挨拶 座長 渋川雅美(埼玉大学) 13:35 - 14:00 基調講演「製鋼精錬とスラグ組成の関わり」 東北大学 〇北村信也 14:00 - 14:25 基調講演「最近のスラグ利用」 JFEスチール(株) 〇薮田和哉 14:25 - 14:50 基調講演「スラグの化学構造解析と定量分析」 新日鉄住金(株) 〇金橋康二 ~休憩~ 座長 相本道宏(新日鉄住金) 15:00- 15:15 XAFSによるスラグ中マグネシウムのスペシエーション分析 千葉大学1 立命館大学2 〇一國伸之1,佐々木拓朗1,栁ケ瀨史崇1,光原圭2,原孝佳1,島津省吾1 15:15 - 15:30 鉄鋼スラグ中フリーMgOが形成する固溶体のXRD分析と水和反応性評価 東京都市大学 〇江場宏美,小野篤史 15:30 - 15:45 製鋼スラグからフリーMgOを選択抽出するための抽出溶媒の探索 宇都宮大学 上原伸夫,〇滝田聖隼 15:45 - 16:00 鉄鋼スラグ中マグネシウムの錯形成試薬水溶液への溶解挙動 名古屋大学 〇松宮弘明 16:00 - 16:15 マイクロ波加熱による水和反応処理を利用したスラグ中フリーMgOの熱重量分析 埼玉大学 〇渋川雅美,加藤美佐,塚越健太 16:15 - 16:30 総合討論 4. 参加費:無料 5. 事前申し込み:不要 ※資料(講演概要)は当日会場で配布 ※シンポジウムのみに参加する場合,鉄鋼協会受付にお立ち寄りいただく必要はありませんので, 直接シンポジウム会場へお越し下さい。 6. 問い合わせ先:渋川雅美(埼玉大学) E-mail. sibukawa@apc.saitama-u.ac.jp |