現行の鉄鋼精錬において、脱炭プロセスの前段階での「溶銑予備処理」をいかに高速かつ効率的に行うかが重要課題となっており、生石灰の滓化促進により生産性の大幅な改善が可能となります。近年、生石灰からの生成ガスによる表面生成層破砕、超音波振動利用による同層破砕あるいは物質移動の促進など生石灰の高速滓化を可能にするブレークスルー技術開発や、2CaO・SiO2相あるいは2CaO・SiO2-3CaO・P2O5固溶体相の生成・溶解を伴う滓化現象の機構解明、これらの相の熱力学諸量および気泡含有フォーミングスラグを含めた相の熱物性など基礎データの整備が進められております。本分野の既往研究についてのレビュー講演や、これら一連の研究成果についてのご報告を行い、これまで得られた知見について広く討論するとともに、今後の生石灰滓化を中心とした高度な精錬プロセスに向けての考え方を共有する場としたいと思います。
1.日 時: | 2016年9月21日(水) 9:30~17:00 | 2.会 場: | 大阪大学 豊中キャンパス 全学教育講義C棟4階C402(第172回秋季講演大会第4会場) |
3.プログラム:
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| 09:30~09:40 | 開会挨拶 |
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| 小林 能直(東工大) |
| 09:40~10:00 | 生石灰高速滓化によるスラグフォーメーション研究会概要報告 |
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| 小林 能直(東工大) |
| 10:00~10:35 | 生石灰の滓化に関する最近の研究動向 |
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| 北村 信也(東北大) |
| 10:35~10:45 | 休憩 |
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| 10:45~11:20 | 超音波照射による固体溶解促進 |
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| 奥村 圭二、荻野 新吾(名工大) |
| 11:20~11:55 | 内部発生ガスによる生石灰の高速滓化 |
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| 丸岡 伸洋、北村 信也、埜上 洋(東北大) |
| 13:20~13:55 | 2CaO・SiO2系固溶体の熱伝導度 |
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| 小林 能直(東工大) |
| 13:55~14:30 | 1823Kおよび1873Kにおける2CaO・SiO2-3CaO・P2O5固溶体の熱力学 |
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| 鍾 明、松浦 宏行、月橋 文孝(東大) |
| 14:30~15:05 | Ca2SiO4-Ca3P2O8固溶体と共存する液相組成とFeO活量 |
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| 長谷川 将克、三輪 紘平、松儀 亮太(京大) |
| 15:05~15:20 | 休憩 |
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| 15:20~15:55 | フォーミングスラグの流動特性評価 |
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| 齊藤 敬高、中島 邦彦(九大) |
| 15:55~16:30 | フラックス添加方法による溶銑脱りん挙動への影響 |
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| 宮田 政樹、佐々木 直人、宮本 健一郎(新日鐵住金) |
| 16:30~16:50 | 総合討論 |
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| 16:50~17:00 | 閉会挨拶 |
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| 齊藤 敬高(九大) |
4.参加費: | 無料 ※資料(講演概要)は当日会場で配布、事前申込み不要。 ※シンポジウムのみに参加する場合、鉄鋼協会受付にお立ち寄りいただく必要はありませんので、直接シンポジウム会場へお越し下さい。
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問い合わせ先: 東京工業大学 科学技術創成研究院 小林能直 TEL&FAX. 03-5734-3075 E-mail: kobayashi.y.at@m.titech.ac.jp |
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