鉄鋼プレゼンス研究調査委員会 歴史を変える転換技術研究フォーラム「第34回歴史を変える転換技術研究会」開催のお知らせ
鉄鋼プロセスにおける転換技術のひとつとして、分析技術の導入とその意味と成果について3回のシリーズを企画しました。今回はその第2回として、鉄鋼微細構造解析およびプロセス開発における転換技術としての分析技術について論じます。 多数の方々にご参加いただき、活発な討論をお願い申し上げます。 テーマ:「鉄鋼プロセスに関する化学成分分析技術の歴史的発展の展望(その2)」 1. 日時:2015年12月14日(月)13:00~17:00 2. 場所:(一社)日本鉄鋼協会 第1+2会議室(中央区日本橋茅場町3-2-10 鉄鋼会館 5階) 3. 講演スケジュ-ル: 1)13:00~14:30「鋼材組織設計と微細構造解析技術」 杉山 昌章 氏 (大阪大院工学研究科・新日鐵住金共同講座 教授) 2)15:00~16:30「プロセス開発における分析技術の役割」 斎藤 公児 氏 (新日鐵住金(株)・技術開発本部 フェロー) 3)16:30~17:00 全体討論 4. 内容: 1) 鋼材組織設計と微細構造解析技術 杉山 昌章 氏 高張力鋼に代表される高性能製品の開発は、新しい評価技術の開発と共に、より原理原則に迫る材料組織設計が行なわれている。1980年代の超高圧電子顕微鏡の活用に続き、約10年単位で進化した電子顕微鏡の高分解能化、ナノ電子線束化、収差補正技術、また3次元アトムプローブによる原子分布可視化技術を振り返り、取捨選択されてきた分析技術の変遷を考察する。また顕微鏡と共に放射光の積極的な活用も特徴的であり、鉄鋼材料設計と微細構造解析技術が連動して進化した様を考察する。 2) プロセス開発における分析技術の役割 斎藤 公児 氏 鉄鋼業の上工程でのプロセス開発には時間が掛かる。非微粘結炭の使用比率を50%以上まで可能にしたSCOPE21は基礎研究から実機化まで約15年を要した。新しいプロセス開発には新たな視点での分析技術の開発が必須である。他の産業には広く活用されていたが、ほとんど鉄鋼業には活用されていなかった核磁気共鳴法を導入し、新たな技術開発を実施することでSCOPE21のメカニズム解明を行った件を中心に話題提供をさせていただき、今後の展開に関して議論したい。 |