鉄鋼材料の諸特性に対する要求が近年ますます厳しくなっている中で、従来の経験知に頼った材料開発では大きなブレークスルーが望めず、特に力学的性質を基礎的科学的に理解することの重要性が増しています。こうした背景のもと、本部会では2007年から国際鉄鋼科学シンポジウムInternational Symposium on Steel Science (ISSS)を約2年半ごとに開催し、継続的に基礎的学術研究と実用材料への展開を討論しています。その第4回を、2014年11月に “Dislocations, Voids and Cracking in Steels: How can we bridge deformation and fracture?”と題して京都で開催しました。本セミナーでは第4回シンポジウムにおける議論を総括し、多数発表された先端研究の成果をその後の進展も含めて紹介します。多数ご参加ください。
1.日時 | :
| 2015年8月31日(月)10:00 | 2.場所 | : | フクラシア品川(高輪口) 〒108-0074 東京都港区高輪3-25-33 長田ビル6階(会議室A+B) ・JR品川駅高輪口から徒歩4分 ・京浜急行品川駅から徒歩4分 TEL:03-6430-9355 http://www.fukuracia-shinagawa2.jp/guide/type_a.html | 3.プログラム | : | 10:00 ISSS2014の概要とセミナー趣旨説明・・・津﨑兼彰(九州大学)
概要は下記のURLを参照下さい。最前線と課題を知りそして議論をして、参加者の皆さんが活性化されるように、セミナーを企画しました。
10:20 延性破壊限界の支配因子と計測方法・・・大畑 充(大阪大学)
部材・部品の延性破壊限界はどのように決まるのか?どのように材料設計に展開できるのか?研究の現状を紹介します。
11:10 延性破壊の損傷発達の3D4D解析・・・戸田裕之(九州大学)
高輝度X線3Dイメージングによる損傷発達研究の最前線と解析事例をDP鋼の例を含めて紹介します。動画有り。
12:00 休憩 13:00 ISSS2014の注目ポスター発表・・・土山聡宏(九州大学)
シンポジウムでは合計33件のポスター発表がありました。それらの中から注目研究を選りすぐって紹介します。
13:30 水素脆性メカニズム解明の現状・・・ 長尾彰英(JFEスチール、九州大学I2CNER)
招待講演者Sofronis先生(米イリノイ大学、九州大学I2CNER)の発表内容を中心にして水素脆性メカニズム解明の現状を、最近の話題を含めて紹介します。
14:20 転位運動で理解する破壊靭性とき裂進展挙動・・・田中將己(九州大学)
招待講演者東田先生(九州大学)の研究内容を中心にして、脆性延性の遷移現象と疲労き裂進展の温度依存性が転位運動からどこまで理解できるがを示します。
15:10 休憩 15:30 インデンテーションのTEMその場観察・・・大村孝仁(物材機構)
ナノインデンテーションは金属材料の力学挙動の解明に有効な手段です。この手法でBCC鉄の塑性変形の謎に迫ります。動画有り。
16:20 転位運動のTEMその場観察の最前線・・・井誠一郎(物材機構)
招待講演者Caillard先生(仏:BCC鉄)と幾原先生(東京大学:セラミックス)の発表例を中心にして、TEMその場観察研究の最新動向を紹介します。動画有り。
17:10 総合討論 17:30 閉会 (50分講演では35分発表+15分質疑、30分講演では20分発表+10分質疑) | 4.参加料 | : | 鉄鋼協会会員:2,000円、非会員:5,000円、学生:1,000円 | 5.定員 | : | 80名(定員になり次第締め切ります) | 6.参加申し込み | : | 事前に申し込みフォーマットから、 1)氏名 2)所属とその所在地 3)電話番号 4)電子メールアドレス 5)鉄鋼協会会員の方は会員番号 6)鉄鋼協会会員の方はISSS2014プロシーディング(無料)の配布希望の有無 以上を明記して下記へ申し込んでください。 | 7.その他 | : | 事前連絡頂いた希望者には、会場にてISSS2014プロシーディングスを無料配布します(数に限りがあり希望連絡の先着順となります。上記6.を参照)。 国際鉄鋼科学シンポジウムウェブサイト http://www.steelscience.org/ |
【問い合わせ先】
九州大学大学院 工学研究院 機械工学部門 材料強度学研究室
秘書 田中玄徳子 〒819-0395 福岡市西区元岡744 tel:092-802-3302 e-mail:tanaka.noriko.597@m.kyushu-u.ac.jp
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