圧延・熱処理による鋼材内の残留応力は、鋼材の平坦度不良を引き起し、平坦化のために必要な矯正工程にて再度付与されその分布は複雑です。この残留応力の製造部品形状精度への影響は、成形時の形状や部位によっては無視できない問題と考えられます。従来、矯正後鋼材の平坦度に着目した解析が行われているものの、残留応力に関しては定量的な把握・評価は十分には行われていないのが現状です。また、矯正操業現場では主に平坦度の管理が行われているのみであり、顕在化しない残留応力の定量的な把握は行われておりません。このような問題に対して、より精密な弾塑性構成式、有限要素解析や各種物理現象を援用した残留応力の測定技術を活用し、より精度の高い残留応力の測定ならびに予測を行うこと、さらに、残留応力が最終部品の形状ばらつきに及ぼす影響について調査することを目的とした研究会が発足し、3年間研究を進めてきました。今回は、本研究会での研究成果を紹介するとともに、板材矯正機の現状についての基調講演、また圧延時における残留応力についての招待講演を各分野の識者にご講演して頂きます。
1.日 時: | 2015年3月19日(木)13:00~16:30 | 2.場 所: | 第169回春季講演大会 第9会場 (東京大学駒場キャンパス 12号館1階1214講義室) |
3.プログラム |
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| 座長:早川 邦夫(静岡大)、副座長:前田 恭志(神戸製鋼所) | 13:00-13:05 | 趣旨説明「鋼材矯正後残留応力の予測・評価」 |
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| 静岡大学 早川邦夫 | 13:05-13:45 | 基調講演「板矯正設備の現状と課題」 |
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| スチールプランテック(株) 阿部敬三 | 13:45-14:10 | 研究会基調講演「矯正後の残留応力予測の現状」 |
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| 神戸製鋼所(株) 前田恭志 | 14:20-14:45 | 招待講演「冷間圧延板の残留応力分布と圧延形状比の関係」 |
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| 大阪大学 宇都宮裕 | 14:45-16:00 | 研究会成果報告 |
| 14:45-15:10 | 「繰返し塑性構成式を使用したビード引抜解析」 |
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| 岡山大学 上森武 |
| 15:10-15:35 | 「鋼板初期残留応力を考慮したプレス成形解析」 |
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| 静岡大学 早川邦夫 |
| 15:35-16:00 | 「圧延鋼板の表面残留応力測定」 |
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| 静岡大学 坂井田喜久 | 16:00-16:25 | 総合討論 | 16:25-16:30 | 閉会の挨拶 |
4.参加費: | 無料(シンポジウム概要は当日配布) | 5.参加申込み: | 事前申込不要。シンポジウムのみに参加する場合、鉄鋼協会受付にお立ち寄り頂く必要はありませんので、直接シンポジウム会場(第9会場)へお越し下さい。 |
問合せ先:静岡大学 早川邦夫 E-mail : tmkhaya@ipc.shizuoka.ac.jp |
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