厚鋼板に関する技術がどのように開発されてきたのかについて研究します。多数の方々にご参加いただき活発な討論をお願い申し上げます。 テーマ:「厚鋼板と周辺技術の歴史的発展の展望」
1.日 時: | 2014年7月25日(金)13:00~17:00 |
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| 2.場 所: | (一社)日本鉄鋼協会 第1&2会議室:鉄鋼会館 5階
(中央区日本橋茅場町 3-2-10) |
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| 3.講演スケジュール: |
| 13:00-14:00「『オンライン材質作り込み技術』
TMCP製造技術と適用溶接構造物」:志賀千晃氏(大阪大学) |
| 14:00-15:00「調質鋼の製造技術と適用例」:上田修三氏(元川鉄技研) |
| 15:00-16:00「溶接技術の発展と破壊力学の適用」:萩原行人氏(上智大学) |
| 16:20-17:00 全体討論 |
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| 4.内 容: |
| 志賀千晃氏: | 1970年以前、厚鋼板の高強度化・高靭性化製造技術は、添加合金成分を増量・最適化した溶解鋼を厚板に圧延成形し、続いて、再加熱、焼き入れ焼戻し工程を経て最適ミクロ組織を得る製造法が主流であった。圧延中に鋼板ミクロ組織の細粒化を目的とするTMCPと呼ばれる『オンライン材質作り込み技術』が進歩発展し、工程の省略と大量生産を可能とする一方、溶接性に優れた高強度・高靭性厚鋼板が多々開発され、大径パイプ、造船、海洋構造物、等の溶接構造物に適用されている。この技術は今日でも他国の追従を許していない。 |
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| 上田修三氏: | 従来の完全焼入れ追求の技術思想は、1970年代靱性確保に破面単位が重視され、ベイナイト変態利用による微細組織追求に変わった。調質鋼への拡散変態の利用は (α+γ)2相域または3段階熱処理法へと発展し、低降伏比の建築や高靱性9%Ni鋼製低温容器で効果を発揮した。分析技術の進歩は焼入れ性元素、Bの効果をより確実にし、低C-HT780~980 高張力鋼および使用中の材質劣化を防止した高強度Cr-Mo鋼の合金設計を可能にした。 |
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| 萩原行人氏: | 溶接が施工法の主流となり、溶接構造物は社会的な要請こたえて大型化、軽量化、使用環境の苛酷化をはかってきた。その間に多くの破壊事故も経験した。破壊事故の解析研究を通して脆性破壊を再現する試験法の開発と防止対策、理論的な検討から破壊力学が生まれた。事故の教訓を生かして必要な材料特性を明らかにし、高能率で低コストの溶接技術をもとに安全で安心な構造物の実現を可能にしてきた。 |
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| 5.参加費: | 無料 |
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| 6.参加申込み: | 参加希望の方は、E-mailまたはFaxにて、氏名、所属、連絡先(電話、Fax、E-mail)を明記の上、下記宛お申込み下さい。当日参加も受け付けます。 |
申込み・問合せ先: | 〒606-8501 京都府京都市左京区吉田本町 京都大学大学院エネルギー科学研究科 エネルギー社会・環境科学専攻 山末英嗣 Fax:075-753-5488/E-mail: yamasue@energy.kyoto-u.ac.jp |
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