輸送機器や社会基盤分野において,環境保護,安全や省エネルギーの観点から高強度鉄鋼材料の利用が切望されていますが,高強度鉄鋼材料の使用に際しては,腐食反応で発生した水素による遅れ破壊(水素脆化)の問題を解決する必要があります。水素脆化を抑制する1つの方法として,界面科学に立脚した水素侵入が困難な鋼材表面(水素不働態表面)にすることが必要です。しかし,腐食反応で発生した水素の侵入効率等の研究に関連する基礎的知見が極めて不足しています。そのため,平成25年度から「革新的水素不働態表面構築の原理探求研究会」が開始しています。第3回のシンポジウムでは,高強度鉄鋼材料の耐食性と水素脆化に関する特別講演と研究会のこれまでの活動成果に関する講演を行います。多数の方々にご参加頂き,水素不働態表面の構築に向けた活発な討論を行いたいと考えております。
1. 日時: | 2014年9月24日(水) 13:10~17:00 | 2. 場所: | 第168回秋季講演大会 第14会場 (名古屋大学 東山キャンパス 工学部1号館3階131) |
3. プログラム: |
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| 13:10~13:15 | 開会の挨拶 |
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| 革新的水素不働態表面構築の原理探求研究会主査 坂入正敏(北海道大学) |
| 特別講演 |
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| 13:15〜14:15 | 「高強度鋼の耐食性及び耐環境脆化の改善技術」 |
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| 中山武典(神戸製鋼所) |
| 14:20〜15:00 | 「高力ボルトの遅れ破壊に影響を及ぼす侵入水素量の確率論的評価」 |
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| 松岡和巳(新日鐵住金),宇野暢芳(新日鐵住金建材), |
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| 秋山英二(物質・材料研究機構),萩原行人,松山晋作, |
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| 原田宏明(NSボルテン) |
| 講演 |
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| 15:10~15:40 | 「炭素鋼板に水素侵入する際に水素侵入面の物質輸送が及ぼす影響」 |
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| 伏見公志,神 美沙子,中西貴之,長谷川靖哉(北海道大学) |
| 15:40〜16:10 | 「マイクロ電気化学システムによる鋼材への水素侵入挙動の計測」 |
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| 武藤 泉,菅原 優,原 信義(東北大学) |
| 16:10〜16:30 | 「恒温恒湿環境下における炭素鋼の水素透過挙動」 |
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| 田原 晃(物質・材料研究機構) |
| 16:30〜17:00 | 「総合討論」 |
4. 参加費: | 無料 | ※資料(講演概要)は当日会場で配布,事前申込み不要。 ※シンポジウムのみに参加する場合,鉄鋼協会受付にお立ち寄りいただく必要はありませんので,直接シンポジウム会場へお越し下さい。 |
問い合わせ先: 北海道大学 大学院工学研究院 材料科学部門 マテリアル設計分野 坂入正敏 TEL&FAX.011-706-7111 E-mail:msakairi@eng.hokudai.ac.jp |
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