評価・分析・解析部会 「コンパクト中性子源を利用した新組織解析法FS」研究会 最終報告「コンパクト中性子源を利用した新組織解析法FS報告・これからの挑戦」 シンポジウム開催案内
中性子線は金属に対する高い透過能と水素リチウムホウ素といった軽元素に対して高い感度を持つため、鉄鋼材料に対して強力な評価・分析のプローブです。コンパクト中性子源は、従来の大型施設において年数日しか利用できなかった中性子線を「手元での利用」を可能とする、まったく新しい装置システムです。本FS研究会は平成25年度一年で、果たしてコンパクト中性子源利用が鉄鋼材料評価・分析・解析に新たなパラダイムシフトをおこし、「役に立つ」結果を得られるか否かを検討する活動を行ってまいりました。具体的には、北海道大学にあります電子線ライナックベースのコンパクト中性子源HUNS,京都大学原子炉実験所の研究用原子炉KUR,理化学研究所にある陽子線ライナックをベースとしたRANS、のそれぞれ特性の異なる中・小型中性子源において研究会メンバー全員参加の合同実験ならびに、解析、検討を4月より毎月実施いたしました。 HUNS、KURでは高窒素鋼を標準サンプルとし、中性子小角散乱実験の高度化ならびに「ワンクリックソフト」の開発を、RANSでは鉄鋼石内部の空隙チャンネルや塗膜下腐食の非破壊観察に成功し、コンパクト中性子源が(予想以上の)良いパフォーマンスを導き出せることがわかりました。 本シンポジウムは研究会Iの最終報告も含めて、中性子線を毎月利用することで加速的に前進した鉄鋼材料組織解析法や中性子イメージング実験の世界初の結果を含んだ発表を行いますので、是非ご参加ください。
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