鉄鋼プレゼンス研究調査委員会 歴史を変える転換技術研究フォーラム 「第28回 歴史を変える転換技術研究会」開催のお知らせ
鋼の造塊から連続鋳造法への技術転換に並ぶ技術発展で起きた様々な問題をどのように解決したかを研究します。多数の方々にご参加いただき活発な討論をお願い申し上げます。 テーマ:日本の鉄鋼技術の転換点の探求〜造塊から連続鋳造法へ〜 1.日時:2013年12月13日(金)13:00〜17:00 2.場所:日本鉄鋼協会 第1・2会議室(中央区日本橋茅場町 3−2−10 鉄鋼会館5階) 3.講演スケジュール: 13:00-14:00 「大分の連続鋳造法開発の歴史」 :堀口 浩 氏(元新日鉄) 14:00-15:00 「スラブ連鋳技術の変遷」 :松尾 勝良 氏(元神鋼) 15:20-17:00 全体討論 4.内容: 堀口 浩 氏:建設計画が始まる1968年当時の日本は薄板生産を主体とする製鉄所の建設が相次ぎ、転炉の大型化が進められるがその溶鋼を処理するリムド鋼造塊法は偏析や大型介在物の品質問題が顕在化して前途に黄信号が灯っていた。一方連鋳法はリムド鋼(未脱酸鋼)の大型介在物の対策に有効な手立てがなかった。67年 室蘭はホットコイルの試験生産体制が整った。69年U.S.スティールは連鋳材としてリムド鋼に代るリバンド鋼を開発しブリキの成績も良好と発表。直ちに室蘭と東洋鋼鈑はリバンド鋼ブリキの試験生産を始め、70年広畑連鋳可動後は亜鉛メッキに拡大。72年 大分のリバンド鋼の生産量は順調に伸びるが、従来のリムド材に比べ材質が硬くホットファイナル材には使えない。85年 取鍋内の溶鋼を空気酸化させずに鋳型に移す断気注入法によってシリコンを含まない新鋼種に切り替えた。リムド鋼の大型介在物問題が解決したことで自動車業界から要求されるコイルの品質保証に応じることができ、90年製鉄業界は鋼塊・分塊法を放棄して全面的に連鋳法に切り替えた。トーマスによって創られたリムド鋼は日本で最初に幕を下した。 松尾 勝良 氏:1970年代に入ってまだ未経験の技術的課題を抱えながらも造塊の連鋳化を目指して大型のスラブ連鋳を各社積極果敢に導入。経済効果の高いキルド鋼の連鋳化からスタートし、連鋳技術の改善努力を重ねながら連鋳化が難しい薄板用リムド鋼に代わる鋼種として極低炭素鋼の連鋳化技術を確立。さらに小ロット多品種要求にも良品質、高い経済性、高生産性を確保する熱間タンディッシュを連続使用する新しいコンセプトの高能率連鋳機を開発。連鋳技術の向上は単に造塊から連鋳へ変化させただけでなく造塊材以上の性能、機能を持った鋼材を社会に供給できるようにした技術革命である。 5.参加費:無料 6.参加申込み:参加希望の方は、E-mailまたはFaxにて、氏名、所属、連絡先 (電話、Fax、E-mail)を明記の上、下記宛お申込み下さい。当日参加も受け付けます。
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