日本鉄鋼業では,産業界として早い段階から製造プロセス自動化に取り組み,特に定常状態の制御で成果を上げてきた.しかしながら,種々の理由により,未だ人が判断・操作しなければならない工程も多く残っている.国際競争が激化する中,また,オペレータの技能継承が問題となる中,人の判断・操作を単にフルオートメーション化することだけを目指すのではなく,人とコンピュータが協調しながら,人が持つ能力を有効に活用するという観点も重要になってきている. 今回,オペレータの操作そのものを学習する見習い学習という概念や,船舶におけるオートパイロット,自動車におけるパーキングアシストなど,鉄鋼業以外でのオペ操業支援・アシスト技術の実用化に向けた取組みをご紹介いただき,鉄鋼業にかかわる計測・制御・システム・保全・設備技術者の方々とオペ操業支援技術の開発の進め方について議論し,実用化に向けた取組みの一助にしていただければと考えております.
1.主 催: | (一社)日本鉄鋼協会 学会部門 計測・制御・システム工学部会 /生産技術部門 制御技術部会 | 2.日 時: | 2013年6月19日(水)13:00〜17:00 | 3.場 所: | JFEスチール株式会社 東日本製鉄所(千葉地区)見学センター大ホール (〒260-0835 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 TEL: 043-262-2205) http://www.jfe-steel.co.jp/map/jfe/pdf/chiba_access.pdf | 4.プログラム: |
| 座長:浅井徹(大阪大), | 13:00〜13:05 | 開会の挨拶とシンポジウム趣旨説明
| 浅井徹(大阪大) | 13:05〜14:15 | 学習による制御: 強化学習
| 植野剛(科学技術振興機構) |
| 強化学習はエージェントと呼ばれる学習主体が,報酬を介した環境との相互作用により観測したサンプル系列を用いて,自身の行動戦略(行動方策)を学習する機械学習法の1つである.強化学習は,他の意思決定問題の解法と異なり,環境のダイナミクスの同定することなく,最適な行動方策を獲得することが可能である.したがって,原理的に幅広い問題へ適用可能であるため,近年, 様々な分野の意思決定問題に応用され,驚くべき性能を発揮する方策の獲得に成功している.本発表では,強化学習の概要について簡単に触れ,強化学習の最近の発展(応用・数理の両方)について紹介する. | 14:15〜15:25 | 船舶用オートパイロットの軌道追従制御
| 羽根冬希(東京計器) | | オートパイロットは操船・航海の支援のため,コンパス,レーダーと並び基本の舶用機器で,舵角によって船首方位を制御する役目を担う.船体は積荷により喫水が変化し,自然環境により波浪や潮海流の外乱を受ける.オートパイロットはそれらに制御システムを適応させる機能をもつ.今回は半径一定旋回や曲線航行において,軌道追従制御による適応機能を紹介する.軌道追従制御は軌道計画とフィードフォワード制御を基に構成される.
| 15:40〜16:50 | Hondaスマートパーキングアシストシステムの制御 | 酒井克博(本田技術研究所)
| | 駐車時にハンドルを自動的に操舵制御してドライバーの負担を軽減する駐車支援システムを開発した.本講では,システムの開発コンセプト,操舵制御手法の概要を紹介する.また,車両を小回りに旋回させるため,ハンドルを極力速く回転させた場合に発生する課題の解決手法として適用した目標電流抑制ロジックについて,まずその概要を説明し,シミュレーションと実車テストによる効果の確認結果を紹介する.
| 16:50〜17:00 | 総合討論
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| 5.定 員: | 100名
| 6.参加費: | 会員2,000円,非会員3,000円(参加費,消費税込) *当日受付でお支払い下さい. *但し,第149回制御技術部会参加者は会員扱いとなります. | 7.参加申込: | シンポジウムへ参加される方は,事前にFAXあるいはE-MAILで氏名・会員番号(非会員の方は不要)・勤務先・所属・住所・電話番号・FAX番号・E-mailを明記の上,下記事務局までお申し込み下さい.なお,定員内であれば申込受付の確認の連絡は致しませんのでご了承下さい. | 8.申込期限: | 2013年6月10日(月) |
申込・問合わせ先:
(一社)日本鉄鋼協会 学会・生産技術部門事務局学術企画グループ 平沢 TEL. 03-3669-5933 FAX. 03-3669-5934 E-mail: hirasawa@isij.or.jp |
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