輸送機器や社会基盤分野において,環境保護,安全や省エネルギーの観点から高強度鉄鋼材料の利用が切望されています。しかし,高強度鉄鋼材料の使用に際しては,水素脆化,特に腐食反応により発生する水素による遅れ破壊の問題を解決する必要があります。水素脆化を抑制するためには,侵入水素に対して脆化しにくい組成・組織にすることとともに,界面科学に立脚した水素侵入が困難な鋼材表面(水素不働態表面)にすることが必要ですが,腐食反応で発生した水素の侵入効率等の研究に関連する基礎的知見が極めて不足しています。そのため,平成25年度から「革新的水素不働態表面構築の原理探求研究会」が開始しています。本シンポジウムでは,大気腐食を中心とした鉄鋼材料中への水素侵入に関する研究について基調講演と一般講演を行います。多数の方々にご参加頂き,水素不働態表面の構築に向けた活発な討論を行いたいと考えております。
1. 日時: | 2013年9月18日(水) 13:00〜17:00 |
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| 2. 場所: | 第166回秋季講演大会 第14会場 (金沢大学 角間キャンパス 総合教育講義棟3階 361 B10 教室) |
3. プログラム:
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| 13:00〜13:05 | 開会の挨拶 |
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| 革新的水素不働態表面構築の原理探求研究会主査 坂入正敏(北海道大学) |
| 基調講演 |
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| 13:05〜14:15 | 「自動車用鋼板の新規加速腐食試験と水素侵入測定」 |
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| 藤田 栄(JFEスチール) |
| 一般講演 |
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| 14:30〜15:00 | 「大気腐食環境下における炭素鋼の水素進入挙動」 |
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| 片山英樹(物質・材料研究機構) |
| 15:05〜15:35 | 「水素をトレーサーに用いた新しい損傷評価法の開発」 |
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| 駒崎慎一(鹿児島大学) |
| 15:40〜16:10 | 「超微細粒IF鋼の水素透過挙動」 |
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| 春名 匠(関西大学) |
| 16:20〜17:00 | 総合討論 |
※資料は当日会場で配布,事前申込み不要。 ※シンポジウムのみに参加する場合,鉄鋼協会受付にお立ち寄りいただく必要はありませんので,直接シンポジウム会場へお越し下さい。 問い合わせ先: 北海道大学 大学院工学研究院 材料科学部門 マテリアル設計分野 坂入正敏 TEL&FAX.011-706-7111 E-mail:msakairi@eng.hokudai.ac.jp |
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