近年の計算機環境の充実を背景に、より大量かつ多様なデータの蓄積が可能となり、これらのデータを有効に活用することの重要性がますます高まってきています。そこで、本シンポジウムでは、このようなデータ活用に肝要な統計的手法を取り上げ、第一線でご活躍の先生方に統計的手法の基礎から応用に関する講演をしていただきます。「統計的手法の効果的な使い方」を感じとっていただき、みなさまの業務推進・改善の一助にしていただければと考えております。
1.主 催: | (一社)日本鉄鋼協会 学会部門 計測・制御・システム工学部会 /生産技術部門 制御技術部会 |
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| 2.協 賛: | 計測自動制御学会、システム制御情報学会、IEEE SMC(すべて調整中) |
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| 3.日 時: | 2013年11月29日(金)13:00〜17:00 |
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| 4.場 所: | 新日鐵住金(株) 和歌山製鐵所 社員倶楽部 多目的ホール 〒640-8555 和歌山市湊1850番地 [製鐵所正門入構時は左前約100m先の建物2F] TEL 073-451-5110 |
5.プログラム: | 座長:玉置 久(神戸大学) |
| 13:00〜13:05 | 開会の挨拶とシンポジウム趣旨説明 |
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| 玉置 久(神戸大学) |
| 13:05〜14:05 | 統計科学の生誕から今日まで −カール・ピアソンの夢− |
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| 椿 広計(統計数理研究所) |
| UCLA の Porter 教授(科学史)によれば、Karl Pearson は、Knowledge Management のパイオニアとされている。Pearsonは、1891年に「科学の文法」という講義をロンドンの公衆に対して行い、1892年にはそれを著書にまとめている。これが、Knowledge Management のみならず、今日のデータマイニングにいたるまでのデータに基づく問題解決プロセスを構想したものとなっている。Pearson の統計的方法の実装開始以来、宿敵となった R. A. Fisher の尤度論と実験計画法、息子の Egon Pearson と Neyman の仮説検定論、Wald の統計的決定理論、そして Tukey の探索的データ解析など様々な統計学者と統計家とが、事実に基づく科学の構築と実務の推進とに携わってきた。ここでは、Pearson の思想と夢を検証し、現在の統計科学が置かれているデータ環境がどのような方法論を必要としているかを概説したい。
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| 14:15〜15:15 | 鉄鋼製品の品質設計、品質制御、品質管理への統計的手法の応用 |
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| 茂森 弘靖(JFEスチール) |
| 製品品質の向上、製造コストの低減、および、品質管理業務の効率化等のため、製鉄所において蓄積され続ける大量の操業・品質データを有効活用する 方法およびシステムの開発を推進している。本講演では、まず、Just-In-Time モデリングの一種の局所回帰モデリング、および、主成分分 析を応用した多変量統計的プロセス管理について解説する。次に、これらの統計的手法を応用して開発した鉄鋼製品の品質設計システム、品質制御システム、ならびに、品質操業管理システムついて概説する。さらに、これらのシステムの鉄鋼製造現場への適用結果について述べる。特に、品質バラツキ の低減、品質異常発見の迅速化等の効果について紹介する。
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| 15:25〜16:25 | 機械学習による変化検知 |
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| 杉山 将(東京工業大学) |
| 本講演では、機械学習の技術を用いた変化検知の手法を二つ紹介する。一つ目の手法は、確率分布の変化をノンパラメトリックに検知する手法であり、非常にフレキシブルかつ雑音に対してロバストな手法である。この手法は、時系列データからの異常検知や画像からの物体抽出などに応用することができる。もう一つの手法は、多次元データの相互依存関係の変化をパラメトリックに検知する方法であり、どのような変化が起こったかを解釈することができる。どちらの手法も、データの生成過程を明示的にモデル化することなく、データ生成過程の変化を直接的に学習するというアプローチを取っており、これにより変化検知の精度を飛躍的に向上させている。
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| 16:30〜17:00 | 総合討論 |
6.定 員: | 80名 |
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| 7.参加費: | 会員 2,000円、非会員 3,000円(参加費、消費税込) *当日受付でお支払い下さい。 *但し、第150回制御技術部会大会参加者、協賛学協会会員は会員扱いとなります。 |
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| 8.参加申込み:
| シンポジウムへ参加される方は、事前にFAXあるいはE-MAILで氏名・会員番号(非会員の方は不要)・勤務先・所属・住所・電話番号・FAX番号・E-mailを明記の上、下記事務局までお申し込み下さい。なお、定員内であれば申込み受付の確認の連絡は致しませんのでご了承下さい。 |
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| 9.申込期限: | 2013年11月15日(金) |
申込み・問合せ先:
(一社)日本鉄鋼協会 学会・生産技術部門事務局学術企画グループ 平沢
TEL.03-3669-5932 FAX.03-3669-5934 E-mail: hirasawa@isij.or.jp |
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