本研究会は2009年から開始し、水素脆化の研究において必須でありながら、一研究機関では解決できない共通基盤技術を構築し、各機関から報告された結果を共通的な基盤で相互利用できるようにすることを目指してきました。特に共同研究に関しては3つのワーキンググループ(?水素脆化を適正に評価できる最適な水素添加法の提案、?欠陥検出と水素脆性における組織の機能、?水素脆化評価法)を構成し議論を重ねてきました。本最終報告会では、共同研究で得られた活動成果を主体としながら今後の展開を見据えた総括的な討論も行いたいと思います。水素脆化研究の基盤に関わる種々の問題点について検討し理解を深め、残された課題、さらには今後の新しい展開について皆様と議論していきたいと思います。
1.主催: | (一社)日本鉄鋼協会 |
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| 2.協賛:
(50音順) | (公社)自動車技術会、(公社)石油学会、 (公社)電気化学会、 (一社)日本機械学会 (公社)日本金属学会、日本高圧力学会、(一社)日本鋼構造協会、 (公社)日本材料学会 (一社)日本塑性加工学会、(一社)日本熱処理技術協会、日本ばね学会 (一社)表面技術協会、(公社)腐食防食学会 |
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| 3.日時: | 2013年10月17日(木) 10:00-17:00、 10月18日(金) 9:30-17:00 |
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| 4.場所: | 早稲田大学西早稲田キャンパス 63号館2階 03, 04, 05会議室 |
5.プログラム:
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| 第1日(10月17日)
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| 09:30〜 | 受付 |
| 10:00〜10:10 | 開会の辞、研究会の全体概要 |
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| 第1部 水素脆化を適正に評価できる最適な水素添加方法とは
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| 10:10〜10:30 | ?「浸漬試験」 ○山田紘樹(日本精工) |
| 10:30〜10:50 | ?「陰極チャージ試験」 ○多田雅史(JFE条鋼) |
| 10:50〜11:10 | ?「ステンレス鋼の水素吸蔵」 ○水野浩行(愛知製鋼) |
| 11:10〜11:30 | ?「低合金鋼のTDS解析」 ○海老原健一(原研) |
| 11:30〜11:50 | ?「総括」 ○大村朋彦(新日鐵住金) |
| 【昼食】 |
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| 第2部 水素脆化における欠陥検出技術
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| 13:00〜13:25 | ?「ステンレス鋼の水素脆化とγ相の変形組織について」 ○秦野正治(NSSC)、大宮慎一、藤井秀樹(新日鐵住金)、藤浪真紀(千葉大)、南雲道彦(早大) |
| 13:25〜13:50 | ?「陽電子プローブマイクロアナライザーによる水素脆化した純鉄およびSUS304の破断部局所分析」 ○藤浪真紀(千葉大) |
| 13:50〜14:15 | ?「疲労と水素脆性」 ○土田豊(大同大) |
| 14:15〜14:25 | ?「総括」 ○高井健一(上智大) |
| 【休憩】 |
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| 第3部 水素脆化評価方法
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| 14:45〜15:15 | ?「水素脆化評価方法のレビュー」 ○萩原行人(上智大) |
| 15:15〜16:15 | ?「種々の試験法による丸棒の水素脆化試験結果」 |
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| ・「定荷重試験(CLT)結果」 ○岩永健吾(ネツレン)、千田徹志(新日鐵住金) |
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| ・「低ひずみ速度試験(SSRT)結果」 ○秋山英二(物材機構)、千田徹志(新日鐵住金) |
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| ・「CSRT試験結果」 ○萩原行人(上智大)、大石裕之(三菱製鋼)、千田徹志(新日鐵住金) |
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| ・「各種試験法の結果比較」 ○千田徹志(新日鐵住金) |
| 16:15〜16:50 | ?種々の試験法による薄鋼板の水素脆化試験結果 |
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| ・「CSRT試験結果」 ○萩原行人(上智大) |
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| ・「4点曲げ試験結果」 ○北條智彦(津山高専) |
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| ・「低ひずみ速度(SSRT)試験およびU曲げボルト締め法の結果」 ○?木周作、田路勇樹(JFE)、漆原亘(神鋼)、川?薫(新日鐵住金) |
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| ・「各種試験法の比較」 ○?木周作(JFE) |
| 16:50〜17:00 | 質疑応答 |
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| 第2日(10月18日)
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| 09:00〜 | 受付 |
| 第4部 基本課題の進展と今後の展望
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| 09:30〜10:20 |
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| 1.水素添加法が異なると材料内部に何が起きて,脆化評価にどういう問題を生じるか
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| ?「各種水素添加法における水素存在状態および水素平衡分布の変化」 ○高井健一(上智大)
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| ?「応力負荷状態における水素添加の問題」 ○南雲道彦(早大)
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| 【休憩】 |
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| 10:30〜12:35 |
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| 2.水素存在状態の解析はどこまで進んだか
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| ?「転位と水素の相互作用の第一原理計算」 ○板倉充洋、蕪木英雄(原研)
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| ?「電子・原子レベルシミュレーションを用いた水素と格子欠陥の相互作用の解析」 ○松本龍介(京大)
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| ?「可視化による塑性変形時の水素挙動の解析」 ○伊藤吾朗(茨城大)
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| ?「低温TDSを用いた各種格子欠陥における水素存在状態分離」 ○高井健一(上智大)
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| ?「TDAシミュレーションの方法と計算例」 ○海老原健一(原研)
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| 【昼食】 |
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| 13:40〜15:20 |
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| 3.水素脆性の特徴とされている現象の理解は実験・理論両面でどう進んだか
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| ?「水素脆性破面とその理解の現状」 ○長尾彰英(JFE)
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| ?「相変態を伴う水素脆性」 ○横山賢一(九工大)、酒井潤一(早大)
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| ?「定荷重(歪み)状態における破壊時間遅れの考え方」 ○秋山英二(物材機構)
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| ?「水素誘起格子欠陥形成に及ぼすひずみ速度、温度、強度、負荷時間と水素脆化の関係」 ○高井健一(上智大)、藤浪真紀(千葉大)
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| 【休憩】 |
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| 15:40〜16:35 |
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| 4.水素脆化はいろいろな表れ方をするが,1種類の試験法で脆化度を代表できるか、何が問題か
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| ?「20世紀から21世紀における水素ガス脆化の展開 −燃料電池自動車の高圧水素貯蔵における材料技術−」 ○横川清志(産総研)
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| ?「破壊現象としての共通性と特異性」 ○南雲道彦(早大)
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| 16:35〜17:00 |
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| 第5部 総合討論
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6.参加費: | 無料(資料は当日会場で配布、事前申し込み不要、会場に直接にお越し下さい) |
問合せ先: | 上智大学理工学部機能創造理工学科 高井 健一 TEL&FAX: 03-3238-3757 e-mail: takai@me.sophia.ac.jp |
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