鉄鋼プレゼンス研究調査委員会 歴史を変える転換技術研究フォーラムでは、下記のとおり研究会を開催致します。原料調達の変遷とそれに基づく主に製銑技術の革新について研究します。今回は、後半をパネルディスカッションで参加者との討論で進めます。多数の方々にご参加頂き活発な討論をお願い申し上げます。
1. テーマ: | 調達原料の変遷と製銑技術の革新
| 2. 日 時: | 2013年2月4日(月) 13:00〜17:00
| 3. 場 所: | 一般社団法人 日本鉄鋼協会 第1,2会議室 (東京都中央区日本橋茅場町3-2-10 鉄鋼会館5階)
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4. プログラム: | 13:00-13:50 | 「原料調達システムの国際比較―鉄鉱石をめぐる角逐」 | | 名古屋市立大学経済学研究科教授 田中 彰氏 | 14:00-14:50 | 「高度成長期の調達原料変化にともなう製鉄工程改革の工程間相互影響について」
| | 稲角技術士事務所、東京大学総合研究博物館研究事業協力者 稲角 忠弘氏
| 15:00-15:50 | 「ペレットの開発と高炉操業技術」 | | 元神戸製鋼所 稲葉 晉一氏
| 16:00-17:00 | パネルディスカッション |
5. 内 容: | 田中 彰氏:石油危機後30年におよぶ資源ビジネス「冬の時代」を経て原料資源問題が再び注目を集め、研究の必要性が高まっている。ただし、鉄鉱石市場についてまとまった研究はいまだ現れておらず、各国ごとの鉄鋼産業研究のなかで副次的・断片的に取り扱われているにすぎない。本報告はこうした成果にも学びつつ、日中を中心に各国を横断的に取り扱うことによってそれぞれを比較分析するとともにアジア太平洋地域鉄鉱石市場の全体像とその長期動向に迫ろうとする。参考文献:田中彰『戦後日本の資源ビジネス――原料調達システムと総合商社の比較経営史』名古屋大学出版会、2012年(国際ビジネス研究学会賞、日本流通学会賞)。
稲角 忠弘氏:高度成長期の技術革新は、製鋼革新技術「転炉」を軸として連関工程の改革が総合して製造体系全体の歴史的転換技術となったが、日本が特に競争力を発揮できた一要因(基盤力)に自溶性焼結鉱多量使用高炉操業の確立があることを第20回研究会で紹介した。今回は当時の調達原料の大変化が製鉄工程間相互の改質・発展へ及ぼした影響について検討する。
稲葉 晉一氏:ペレットが注目された最大の理由は焼結鉱には不向きな微粉鉱石が極めて安価に入手できることであった。ペレットは形状が球に近く、嵩密度が高く、被還元性に優れている反面、高炉使用に際しては転がり易く高炉内での堆積層が不安定になる欠点があった。また、初期のペレットは高被還元性にもかかわらず高温で還元の進行が停滞するという欠点があった。これらペレットの物理的、化学的特性の改良と平行して高炉での使用技術も開発され、大型高炉での燃料比の低減を初めとする生産性の向上が図られた。本討論ではペレットの開発とペレットを多量使用する高炉操業とのマッチングを検討する。
| | | 6. 参加費: | 無料
| 7. 参加申込み:
| 参加希望の方は、E-mailまたはFaxにて、氏名、所属、連絡先(電話、Fax、E-mail)を明記の上、下記宛お申込み下さい。当日参加も受け付けます。
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申込み・問合せ先 〒110-8714 東京都台東区上野公園12-8 東京藝術大学大学院美術研究科文化財保存学専攻 永田 和宏 FAX: 03-5685-7780 E-mail: nagata@mtl.titech.ac.jp
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