3.プログラム: |
座長 井上健裕(交流企画連絡会 主査) |
13:00~13:05 | 開会挨拶 |
井上健裕(新日鐵) |
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13:05~13:45 | 既存鋼構造建物の性能評価に関する最近の研究 |
吹田啓一郎(京大) |
【講演要旨】 建築の分野では1981年の新耐震基準を満たさない建物が社会に多数現存することから、既存建物の延命化において耐震補強が必要不可欠な要件となることが多い。新築の建物と異なり、既存建物を対象とする耐震対策では建設当時の設計・施工技術に基づく耐震レベルを理解しながら、経年変化した現状での耐震性能を把握する必要がある。いくつかの時代の設計、施工、材料による構造物を現在の視点で検証した研究例を通じて長寿命化、延命化に必要な課題を明らかにする。 |
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13:45~14:25 | 既存鋼構造建物の耐震・腐食に関する事例と今後の対策 |
鈴木直幹(竹中工務店) |
【講演要旨】 供用中の耐震補強工事は建物使用者への負担が大きいため、これを軽減するために通常の工事とは異なる施工技術が要求される。鋼構造物の長寿命化、延命化は単に構造体の劣化を抑止する技術に留まらず、構造物としての性能を維持し、更新する総合的な技術と捉える必要があるが、技術の体系化はされていないため、実務に携わる技術者からは様々な条件に即した解決策に関する情報を望む声が大きい。実例を通してそこで直面する課題と解決策を収集、整理した調査研究の一端を紹介する。 |
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14:25~15:05 | 土木鋼構造物の長寿命化・延命化技術の現状と将来 |
保田敬一(ニュージェック) |
【講演要旨】 わが国も社会経済が高度化するにつれて、これまでのような新設の時代から、ストックの有効利用の時代に変わりつつある。このような状況下では、社会基盤施設(既存構造物)の長寿命化・延命化が非常に重要な課題となってきている。現在諸外国で経年劣化した橋梁の崩落事故が相次いで起こり、またわが国においても、鋼トラス橋や鋼鈑桁橋において亀裂が発見されるなど、既存鋼橋の維持管理が大きな問題となってきている。特に鋼橋に的を絞り、まず鋼橋の寿命の定義について検討を加え、寿命と耐用年数の関係を明らかにし、寿命の分類を行う。さらに、その長寿命化、延命化技術の現状と将来展望について説明する。 |
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15:15~15:45 | 土木鋼構造物の長寿命化に向けたモニタリング技術の現状と将来 |
山口隆司(大阪市立大) |
【講演要旨】 土木鋼構造物は、高度経済成長期に多くが建設され、現在に至っているが、建設後40年以上を経たものが少なくない。これらの構造物のいくつかには、既に性能劣化が認められ、安全性を損なっていると判定されるものもある。今後このような構造物の数は、ますます多くなっていくことが予想される。このような状況の中で、構造物の性能を今後も長期に維持していく必要があり、構造物の健全性診断の基礎となる構造物モニタリングの技術の確立が強く求められている。ここでは、関西地区委員会「鋼構造物における長寿命化・延命化技術の現状と課題」において調査研究された成果の中から、モニタリング技術に焦点を当て、その現状と将来について述べる。 |
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15:55~16:45 | パネルディスカッション |
司会 萩原行人(上智大) |
15:55~16:25 | 話題提供 (腐食分野)紀平寛(新日鐵) (疲労分野)誉田登(住金) (破壊分野)伊木聡(JFE) |
16:25~16:55 | ディスカッション パネリスト(講演者および話題提供者) |
16:55~17:00 | 閉会挨拶 |