高度経済成長期以降たくさんの社会資本が新しく整備されてきましたが、それらの老朽化が急速に進行しており、構造物材料の経年劣化問題が生じ始めています。低成長時代の今日、既存の社会資本を安全に長期間活用する必要がある。そのために正確な材料劣化診断技術の確立が重要となっています。近年、パーソナルコンピュータ及び周辺機器及び関連ソフトウエアの発展により、従来の線形非破壊評価計測を超えた、各種非線形性の測定が超音波、磁気、ECTの分野で可能になりつつあります。例えば非線形超音波による閉口き裂の検出のように、これら非線形非破壊計測により、従来線形計測で不可能であった微細欠陥、材料特性、材料劣化の評価が可能になりつつあります。これら新しい非破壊材料評価法による保全技術の研究の必要性・重要性はますます高まると考えられます。損傷(特にクリープ損傷)による材料組織変化に関する最新の研究結果と非線形現象を利用した非破壊計測技術の劣化診断に関する最新の研究成果発表を行い、情報交換・討論により新しい材料劣化診断技術の確立を目指すことを目的といます。そこで,シンポジウムを開催し、最新の研究成果報告を行うとともに、情報交換・討論を行います。 |
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1.日時: | 2012年3月29日(木) 13:00~17:00 |
2.場所: | 第163回春季講演大会 第13会場 (横浜国立大学 理工学部講義棟A 2階 203教室) |
3.プログラム: | |
13:00-13:05 | 開会挨拶 |
大谷俊博(湘南工科大) |
13:05-13:50 | 高クロム耐熱鋼溶接継手の組織とクリープ損傷 |
田淵 正明(NIMS) |
13:50-14:35 | ニッケル基単結晶超合金におけるミクロ組織変化とクリープ強度 |
○村田純教(名大学)塚田祐貴(名工大) |
14:35-15:20 | 電磁超音波共鳴法による音響非線形量の計測と応用:(回転曲げ疲労のモニタリングと共振非線形量顕微鏡) |
荻 博次(阪大) |
15:30-16:15 | 微視損傷を有する材料における振幅変調波の非線形特性 |
琵琶志朗(京大) |
16:15-16:55 | 磁気マイナーループを用いた強磁性材料の非破壊評価 |
○小林悟、鎌田康寛、菊池弘昭、高橋正氣(岩手大) |
16:55-17:00 | 閉会挨拶 |
鎌田康寛(岩手大) |
4.参加費: | 無料(資料は当日会場で配布、事前申し込み不要、会場に直接にお越し下さい)
※シンポジウムのみに参加する場合、鉄鋼協会受付にお立ち寄りいただく必要はありませんので、直接シンポジウム会場へお越し下さい。 |
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