輸送機器,建築等の多くの分野において高強度材料の使用量増加が、炭酸ガス削減の流れや資源の有効利用などの観点から見込まれています。しかし、高強度の材料は腐食反応で発生する水素が関与する水素脆化による破壊が問題です。そこで、本シンポジウムにおいて、大気腐食による水素発生・侵入を電気化学に基礎をおいて研究し、危険領域の明確化や水素侵入を防ぐ界面設計(水素不働態皮膜)のための基礎を構築するため重要であると考えております。そこで、東京工業大学の水流 徹先生に基調講演を頂き、更に大学と企業において腐食と水素キーワードに研究している方々に講演を頂きます。そして、現状を把握し、大気腐食反応に伴う水素発生・侵入の検出に関する将来の展開を議論したいと考えております。多数の方々にご参加頂き、腐食と水素の新たな研究の発掘に向け活発な討論を行いたいと考えております。 |
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1.日 時: | 2012年3月30日(金)9:30~16:30 |
2. 場 所: | 第163回春季講演大会 第13会場 (横浜国立大学 理工学部講義棟A 2階203教室) |
3. プログラム: | |
9:30~9:35 | 開会の挨拶 |
大気腐食反応に伴う水素発生・侵入の検出と界面反応機構の解明フォーラム 座長 坂入正敏(北大) |
座長: 片山英樹(NIMS) |
9:35~10:35 | 「鋼材への水素侵入機構 -大気腐食を中心に-」 |
水流 徹 (東工大) |
10:40~11:10 | 「炭素鋼中MnS系介在物の溶解と水素吸収作用のマイクロ電気化学プローブによる解析」 |
篠崎 淳、○武藤 泉、大村朋彦、沼田光裕、原 信義(東北大) |
11:10~11:40 | 「繰り返し重ね圧延法で作製した超微細粒鋼に対する水素侵入挙動と水素脆化」 |
春名 匠(関西大)、寺田大将、辻 伸泰(京大) |
座長:武藤 泉(東北大) |
13:00~13:30 | 「微小電極を用いた微小水素の検出」 |
伏見公志(北大) |
13:30~14:00: | 「Zn系表面処理鋼板の腐食過程における水素侵入過程の検討」 |
多田英司(東工大) |
14:00~14:30: | 「温度補償型水素モニタリングセルを用いた自動車走行環境における鋼板への水素侵入量の連続モニタリング技術の開発」 |
大塚真司、中丸祐樹、杉本芳春、藤田栄(JFE) 西方 篤、水流 徹(東工大) |
座長 伏見公志(北大) |
14:40~15:10: | 「大気環境における水素侵入挙動と高力ボルトの遅れ破壊」 |
大村朋彦 (住金) |
15:10~15:40: | 「複合サイクル試験による高強度鋼板の遅れ破壊評価」 |
衣笠潤一郎(神鋼) |
15:40~16:10: | 「めっき鋼板傷部の腐食により発生する水素測定のための微小電気化学セルの開発」 |
坂入正敏,高木翔悟(北大) |
16:10~16:30: | 総合討論、総括および閉会の挨拶 |
坂入正敏(北大) |
4. 参加費: | 1,000円 ※資料(USBメモリー)は当日会場で配布,事前申込み不要。
※シンポジウムのみに参加する場合、鉄鋼協会受付にお立ち寄りいただく必要はありませんので、直接シンポジウム会場へお越し下さい。 |