(6)「水素脆化専科」受講のご案内 |
1.期 日: |
| 2010年10月14日(木)13:00~15日(金)12:30 |
2.会 場: |
| 新日本製鐵代々木研修センター 〒151-0053 東京都渋谷区代々木3-59-9 TEL.03-3370-3141 |
3.講義の概略: |
| 平成9年の高強度鋼遅れ破壊研究会報告書に約20件のQ&Aがあり、いずれも水素脆性の本質に関わる問題である。その後も水素エネルギーの利用や省エネルギー化進展などで、対象材料や使用条件の拡大に伴う新たな問題がある。一方、水素状態分析などの実験手法,さらに計算科学の進歩もあり、水素脆性の理解は新しい局面にある。そこで、提起された問題に即しながら、鉄鋼の水素脆性を材料物性と破壊の基本概念に立ち返って考える。
<講義目次> 1)水素はどのように鋼中に侵入するのか。腐食や錆との関係。促進試験と実環境で侵入する水素は同じか。 ・気相からの侵入:表面吸着状態。Sievert則。合金元素・ガス不純物の影響 ・液相からの侵入:電極反応。平衡状態と透過状態。腐食との関係。環境変動効果
2)侵入した水素の存在状態は?水素分析で何がわかるか。 ・固溶状態と測定される固溶水素濃度の意味 ・水素といろいろな格子欠陥との相互作用、水素の分配 ・水素拡散速度と影響因子 ・存在状態の検出法(水素透過・昇温脱離の解析法,可視化)
3)何故微量の水素で割れるのか。測定された水素と脆化との関係。 何故高強度材で水素脆性が起きやすいのか。何故粒界破壊が多いのか。 ・破壊現象としての水素脆性の特徴:脆化度と試験条件との関係。破面形態。変形の局所化 ・水素と塑性変形との相互作用:転位移動度と歪み誘起空孔密度の増加 ・破壊理論の基本思想と水素脆性の位置づけ:とくに延性破壊と粒界破壊について ・ミクロ機構とマクロ力学との整合~塑性不安定性 ・水素脆化感受性評価法における問題:限界水素量。疲労。環境変動。経時変化 |
4.プログラム概略: |
| 10/14(木) 12:45 集合 13:00~18:00 講義 18:00~19:30 夕食・懇親会(於:代々木研修センター内会場) |
| 10/15(金) 9:00~12:00 講義 アンケート収集後、解散 |
5.講 師: |
| 南雲 道彦(早大名誉教授) |
6.幹 事: |
| 川上 和人(新日本製鐵:本コースの円滑な運営のための世話役) |
7.募集定員: |
| 10~20名(定員を超えた場合は、先着順とさせていただきます)。 |
8.参加資格: |
| 日本鉄鋼協会 個人正会員 |
9.費 用: |
| 受講料 : 25,000円(本会維持会員会社所属の方、大学若手教員) 35,000円(上記以外の方) 懇親会費 : 6,000円(1回) 参考書代 : 4,800円※(下記項目13をご参照下さい) ※当日現金支払いでお願いいたします。なお、宿泊は各自でご手配願います。 ※講師との懇親も当専科の目的ですので、懇親会は参加必須とさせていただきます。 |
10.申込締切日: |
| 2010年 9月14日(火)期日厳守 キャンセルは2010年10月 4日(月)までにお願いいたします。 |
11.申込方法: |
| ※定員に達しましたため、申込みは終了致しました。 |
12.問合せ先(幹事): |
| 新日本製鐵(株)先端技術研究所 数理科学研究部 主任研究員 川上 和人 TEL. 0439-80-3013 /FAX. 0439-80-2745 E-mail: kawakami.kazuto@nsc.co.jp 〒293-8511 富津市新富20-1 |
13.講義参考書: |
| 基本テキストとして、「水素脆性の基礎」(南雲道彦著、内田老鶴舗)を使用しますので、お持ちの方はご持参下さい。 なお、購入ご希望の方には特別価格 税込4,800円にて当日用意いたしますので、申込の際に付記して下さい。 |