環境問題に対応するために、製銑プロセスにおけるCO2削減が喫緊の課題である。高炉還元材比およびCO2排出量削減を達成する方法として、高強度でかつ高反応性なコークスを高炉で使用する技術が考えられる。

高強度で、かつ高反応性という従来の常識では相矛盾した特性に対する技術開発を目的として、2006年に「高強度・高反応性コークス製造技術研究会」を発足し、研究を推進してきた。

本シンポジウムにおいては、この研究会の成果報告として、高強度・高反応性コークス製造技術およびコークスのガス化反応に伴う劣化機構に関する新規性の高い課題の研究成果を発表し、討議する。活発な討議を通じて、研究成果がコークス製造方法の精緻化や石炭資源有効利用技術の開発へ資することを期待する。