日本鉄鋼協会 計測・制御・システム工学部会システムフォーラム(第6期「鉄鋼業を革新するフレキシブルなシステム化技術-人間の業務を支援するICT」)では、下記の要領で第2回フォーラム「技術・技能をいかに伝えるか-事例報告と研究動向 その2-」を開催いたします。
1.目 的: 現場の熟練者の技術・技能そしてノウハウは、日本のものづくりをこれまで支えてきました。しかし2007年問題や人口減少を背景に、蓄積した技術を次の世代にいかに伝えてゆくかが喫緊の課題となっています。本フォーラムでは、設計・計画・管理業務に加えて安全や保全も視野に入れた「人間の業務」を対象として、システム化技術による支援のあり方を考えてゆきます。第2回フォーラムでは、第1回と同じテーマで実用化の事例2件と、最新の研究成果2件の計4件をご講演いただき、技術・技能伝承に対するシステム化技術の課題と可能性についてさらに議論を深めたいと思います。 |
| 2.主 催: | 計測・制御・システム工学部会 システムフォーラム | 3.協 賛: | 社会鉄鋼工学部会、日本オペレーションズ・リサーチ学会、計測自動制御学会、システム制御情報学会、日本経営工学会、IEEE SMC(全て依頼中) | 4.日 時: | 2009年1月29日(木)13:00~17:00 | 5.場 所: | 経団連会館 901会議室(東京都千代田区大手町1-9-4 TEL.03-5204-1500<代表>) http://www.keidanren.or.jp/japanese/profile/kaikan/map.html |
| 6.プログラム:(敬称略) | 13:00~13:10 | フォーラム紹介 | 座長 寺野隆雄(東工大) |
| 13:10~13:50 | 講演「操業ナビゲーションシステムの開発と実用化」 | 講師 大下 功(新日鐵) |
| 講演概要:新日本製鉄(株)では、製造現場における熟練者の減少や少数化が進む状況に対し、高品質製品の安定供給、設備の高位安定稼動を担保し続けるために、ITを活用した操業支援システムの構築に取り組んでいる。そのうち、本講演では、ノウハウにもとづく製造現場への指示を中心とした操業ナビゲーションシステムの開発と実用化について紹介する。 |
| 14:00~14:40 | 講演「プラント運転における現場巡回支援と技術継承」 | 講師 松岡克典(産総研) |
| 講演概要:プラントの安定的運転と安全を確保する上で現場巡回作業は重要な役割を果たしている。ところが、日本では高い技能をもつ作業員の多くが退職を迎える時期にあり、作業ノウハウ等の継承が緊急の課題となっている。そこで、現場巡回作業の状況を自動蓄積し、作業ノウハウが現れた可能性のある場面を検出して、作業教育に活用する技術の開発を進めてきた。開発技術と応用事例について紹介する。 |
| 15:00~15:40 | 講演「学習分類子によるプラント運転熟練者の技能発見手法の紹介」 | 講師 倉橋節也(筑波大) |
| 講演概要:プロセスデータから運転操作ワークフローを生成するために、MDL基準とタブー探索を組み込んだ学習分類子システムを考案し、プラントデータから、熟練者の運転技能を抽出する手法を紹介する。この手法は比較的単純な方法ではあるが、暗黙知としての熟練者の運転操作を抽出することができ、技能伝承に役立つものと考える。 |
| 15:50~16:30 | 講演「身体的メタ認知:スキルの熟達、伝承の支援環境構築と方法論」 | 講師 諏訪正樹(慶應大) |
| 講演概要:スキルの学習は難しい。人に伝授することは更に難しい。教師(コーチ)の言うことを単に模倣するのではなく、自分の身体で「腑に落とす」ことが求められるからである。難しさを乗り越える認知的方法論のひとつとして、"身体的メタ認知"が有望である。身体的メタ認知とは、自らの身体を「能々吟味」し、身体と環境の新たな関係を構築する行為を指す。講演ではその方法論や支援環境の模索について紹介する。 |
| 16:30~17:00 | 総合討論 登壇者を中心に、技術・技能伝承に対するシステム化技術の課題と可能性について議論する。 | 7.定 員: | 45名 | 8.参加費: | 日本鉄鋼協会会員、協賛学会会員:1,000円 非会員:2,000円 | 9.申込方法: | 勤務先、所属、連絡先、会員区分をご記入の上、E-mailにて下記宛先へお申込み下さい。 | 10.申込み期限: | 2009年1月16日(金) |
申込み・問合せ先:
JFE技研(株)計測制御研究部 北條成人 TEL.044-322-6254 FAX.044-322-6518 E-mail:s-hojo@jfe-rd.co.jp |
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