鉄鋼のさらなる信頼性向上のためには、組織ならびにその発達過程の真実をより 理解することが重要である。任意の時間における、任意の方向から、任意の倍率で、組織形成挙動を理解することが望まれる。これは言い換えれば、高時分割そ の場観察、三次元可視化、階層性評価によって、金属組織の多様性を一層真実に近い形で明らかにすることである。本シンポジウムでは、中性子線、X線、 TEM、SEM-EBSD法などを使った階層的3D/4D解析の国内外の現状と、その定量評価、種々の信頼性との関係について議論し、新たな材料信頼性向 上のためのブレークスルーにつなげたい。
1.日 時: | 2009年9月16日(水)8:30~16:25 | 2.場 所: | 第158回秋季講演大会 第16会場 (京都大学吉田キャンパス 吉田南4号館2階4共21教室) | 3.プログラム: | 8:30-8:45 | 組織観察の理想像を目指して -階層的3D/4D解析の現状と今後の展開 | 足立吉隆(物材機構) | 基調講演(25+5min) (座長:足立吉隆(物材機構)) | 8:45-9:15 | 3D orientation microscope | Prof. Stefan Zaefferer (マックスプランク鉄鋼研究所) | 3D X-ray (15min+5min) (座長:戸田裕之(豊橋技科大)) | 9:15-9:35 | 3D-XRDによる3D結晶方位解析 | 小林正和(豊橋技科大) | 9:35-9:55 | 放射光X線CTによるはんだマイクロ接合部における熱疲労損傷の評価 | 佐山利彦(富山県工業技術センター) | 9:55-10:15 | 高エネルギー放射光を用いた鉄鋼材料のCT観察およびひずみ分布測定 | 菖蒲敬久、桐山幸治(日本原子力研究開発機構) |
| 3D TEM(15min+5min) (座長:波多聰(九大)) | 10:30-10:50 | 材料系3D-TEMの現状とこれから | 金子賢治(九大) | 10:50-11:10 | 電子線トモグラフィーにおける3次元再構成法の現状 | 馬場則男(工学院大) | 11:10-11:30 | STEMトモグラフィーによる鋼中複合介在物の3次元解析 | 谷山 明(住金) | 11:30-11:50 | 転位の3D観察(回折コントラストの3次元可視化) | 光原昌寿(九大) | 3D SEM/EBSD/FIB(15min+5min) (座長:森戸茂一(島根大)) | 12:45-13:05 | 極低炭素鋼ラスマルテンサイトの3次元解析 | 森戸茂一・枝松勇真(島根大) | 13:05-13:25 | コンピューター支援による共析パーライトの三次元可視化 | 足立吉隆(物材機構)・諸岡聡(横国大) | 13:25-13:45 | シリアルセクショニングによるCo-15Fe合金のbcc粒界析出物の方位解析 | G. Zhang ・榎本正人・竹内友章(茨城大)・足立吉隆(物材機構) | 13:45-14:05 | 3次元内部構造情報取得のための完全自動スライサシステムの開発 | 横田秀夫(理研) | 14:05-14:25 | 鉄鋼材料研究における3D解析例と手法論的課題 | 杉山昌章(新日鐵) | 加熱・変形中その場解析(15min+5min) (座長:佐藤尚(名古屋工大)) | 14:25-14:45 | 高窒素鋼の階層的変形挙動と破壊に関する研究 | 小島真由美・足立吉隆(物材機構) | 14:45-15:05 | Fe-30%Ni合金におけるバタフライマルテンサイト組織のその場変形 EBSD解析 | 佐藤 尚(名工大) | 15:05-15:25 | IF鋼再結晶過程の高温「その場」EBSD解析 | 仲道治郎(JFEスチール) | 15:25-15:45 | その場中性子回折による低合金鋼熱間加工中の動的フェライト変態 | 徐平光(原子力機構)・友田陽(茨城大) | 動的3D解析の今後の展開(15min+5min) (座長:池松陽一(新日鐵)) | 15:45-16:05 | Phase-field法に基づく3D組織形成シミュレーションと実験的3D解 析との連係 | 小山敏幸(物材機構) | 16:05-16:25 | 鉄鋼組織制御の立場から見た3D組織解析への期待 | 土山聡宏(九大) |
| 4.参加費: | 2,000円 (資料は当日会場で配布、事前申し込み不要、会場に直接にお越し下さい) |
問合せ先:
(独)物質・材料研究機構 材料信頼性萌芽ラボ 主幹研究員 足立吉隆 TEL/FAX: 029-859-2159/2101 e-mail: Adachi.Yoshitaka@nims.go.jp |
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