7.プログラム: ○午前の部 司会 齋藤好弘(阪大名誉教授・齋藤研究室) |
10:00~10:20 | 趣旨説明:圧延工学分科会は、昭和50年に設立され、研究会、シンポジウムの開催や塑性加工講座の実行など、圧延研究の発展と活性化に取り組んできた。今回、第100回の研究会を記念し、これまでの圧延研究の発展と今後の展望について、先駆者の方々にご講演をいただく場を企画した。 |
藤田文夫(東北大) |
10:20~10:40 | 回想:圧延技術はこの数十年間で目覚しい進歩を遂げたが、それ以前の技術水準は決して高いものとは言えなかった。そのようなわが国の圧延技術の揺籃期とも言える時代における圧延にまつわる話を振り返ってみることにする。 |
戸澤康壽(名大名誉教授) |
10:40~11:20 | 圧延研究の変遷と展望(板関連):板材の圧延技術の発展の流れとそれを支えた主要な研究およびその意義について考察し、今後予想される技術的発展の可能性およびそれを実現するために必要な研究・開発課題について展望する。 |
木内 学(東大名誉教授・木内研究室) |
11:20~11:50 | 圧延研究の変遷と展望(条鋼関連):条鋼の中でも特に棒線は自動車のエ ンジン・ミッション・足回り部品などを主体とした人命に関わる重要保安部品として、厳しい寸法精度、表面性状(疵、脱炭、スケール)や、内質の改善を求め られてきた。その要求に対応して発展してきた棒線圧延技術の歴史、トピックについて概説し、今後を展望する。 |
浅川基男(早大) |
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○午後の部(前半) 司会 阿高松男(東京電機大) |
13:00~13:30 | 圧延研究の変遷と展望(管関連):日本における鋼管圧延技術は、1970年代の高度経済成長期を境として、独自技術の開発・設備化が急速に進み、世界の鋼管圧延技術をリードしてきた。ここでは、熱間の圧延、穿孔技術に焦点を絞り、技術・設備化の変遷と今後の展望について講演する。 |
三原 豊(香川大) |
13:30~14:00 | 圧延研究の変遷と展望(アルミニウム圧延):アルミニウム圧延分野でも、計算機制御の積極活用による品質、生産性の向上が進められた。また圧延材の半数を占めるキャン材に加え、自動車パネルへの適用が急速に増えている。これらの需要動向に加え、アルミ特有の問題も含めてアルミニウムの圧延技術を展望する。 |
小林博幸(古河スカイ) |
14:00~14:40 | 材料の組織制御技術の変遷と展望:当初の圧延はミッションは所定の寸法の製品を高い生 産性で精度良く製造することにあったが、1970年代から鋼板材質の高機能化を果たすために積極的に操業条件と材質の関係が研究され始め、制御圧延・制御 冷却など加工熱処理の手段として新たな役割を果たしている。本講演では熱延鋼板の組織材質の作り込みおよび制御技術について概説する。 |
瀬沼武秀(岡山大) |
14:40~15:00 | 休 憩 |
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○午後の部(後半) 司会 藤田 文夫(東北大) |
15:00~15:30 | 圧延技術の現状と展望(熱間圧延):熱間圧延分野において、我が国で開発・実用化された新技術を俯瞰した後、今後の熱間圧延技術開発の方向性について考察する。特に、我が国が先導した板クラウン・形状制御技術開発を参考にして、ハードとソフトが融合した技術開発の重要性を強調したい。 |
小川 茂(新日鐵) |
15:30~16:00 | 圧延技術の現状と展望(冷間圧延):冷間圧延分野では、形状・プロフィル計、強力な形状制御ミルとその制御手法、高度な板厚制御技術、ライン連続化と走間板厚変更技術などが開発されてきた。今後予想されるハイテン材の増加に対して、多様な製品を高効率に製造する視点から、今後の圧延技術を展望する。 |
山下道雄(JFEスチール) |
16:00~16:30 | 圧延設備の進歩と展望(機械):圧延設備は、過去に数々の新方式圧延機が考案され実用化がなされ、その後も生産性向上や品質向上などのニーズに対応して進歩を続けている。海外での継続した圧延設備新設の動きなどから最近のトレンドを振り返り、新技術を含めた圧延設備の今後を展望する。 |
堀井健治(三菱日立製鉄機械) |
16:30~17:00 | 圧延設備の進歩と展望(電気・制御):圧延に用いられる電気設備については、黎明期から連 綿と開発が続けられてきた。特に、近年は、社会的なIT技術の進歩やパワー素子などの製造技術の改善に触発され、電気設備の進展も加速している。これらの 状況を踏まえ、最新の電気設備を総括するとともに、今後の展望について述べる。 |
澤田尚正(東芝三菱電機産業システム) |
17:00~17:30 | 総合討論 |
司会 川並高雄(金工大名誉教授) |