協賛依頼先(50音順): 安全工学会、エネルギー・資源学会、(財)エンジニアリング振興協会、(社)化学工学会、(社)火力原子力発電技術協会、環境資源工学会、(財)金属系材料研究開発センター、(社)軽金属学会、(社)軽金属溶接構造協会、(社)計測自動制御学会、高圧ガス保安協会、(社)高分子学会、(社)資源・素材学会、ステンレス協会、(社)石油学会、(財)素形材センター、ターボ機械協会、(社)電気化学会、(社)電気学会、(社)電子情報通信学会、(社)土木学会、(社)日本エネルギー学会、(独)日本学術振興会リスクベース設備管理180委員会、(社)日本ガス協会、(社)日本ガスタービン学会、(社)日本機械学会、(社)日本技術士会、(社)日本橋梁建設協会、(社)日本金属学会、(社)日本原子力学会、(社)日本建築学会、(社)日本高圧力技術協会、(社)日本航空宇宙工業会、(社)日本鋼構造協会、(社)日本コンクリート工学協会、日本材料科学会、(社)日本材料学会、日本信頼性学会、日本設備管理学会、(社)日本船舶海洋工学会、(社)日本造船工業会、(社)日本塑性加工学会、(社)日本塗装技術協会、(社)日本土木工業協会、(社)日本熱処理技術協会、(社)日本バルブ工業会、(社)日本非破壊検査協会、(社)日本プラント協会、(社)日本プラントメンテナンス協会、(社)日本分析化学会、(社)日本ボイラ協会、(社)日本防錆技術協会、日本保全学会、(社)日本マリンエンジニアリング学会、(社)日本溶接協会、(社)表面技術協会、品質工学会、(社)腐食防食協会、(独)物質・材料研究機構、(社)プレストレストコンクリート技術協会、(社)未踏科学技術協会、(社)溶接学会 講座の視点: 時代は「大量生産・大量消費」から「資源保全・環境負荷低減」、「安全・安心」へと確実に変化しつつある。また、近年、低経済成長に伴い多くの産業事故が報告されており、その防止は社会的急務である。これらの社会的要望に対し「材料」分野からの可能な貢献のひとつは「社会基盤・産業基盤」の「信頼性向上・長寿命化」である。およそ全ての「先端的技術」は信頼に足りうる「社会基盤・産業基盤」を前提として成り立っている。それを保障するためには、高精度なモニタリング技術、効率的なメンテナンス技術、整備されたデータベース、余寿命予測技術およびそれらを有機的に結びつけ、判断するエキスパートの知識が不可欠である。これらの学術分野は「Tero‐Technology」などとでも呼ばれるべきであろうが、現状では学術体系として構築されるに至っていない。本講座ではこのような時代の要請に応えるべく、主として「社会・産業基盤のリスクベースメンテナンス」に焦点を当てて、その現状と将来展望を提供するものである。(リスクベースインスペクション:RBI、リスクベースメンテナンス:RBM) |
1.期日: 2008年10月21日(火)10:00~17:30 2.場所: 東京電機大学 7号館1階丹羽ホール (東京都千代田区神田錦町2-2 TEL.03-5280-3405(代))
3.プログラム: ※講演の概要はタイトルをクリックすると見ることができます。 10:00~11:00 RBI/RBMの考え方と方法 (株)ベストマテリア代表取締役社長 木原重光 11:00~12:00 RBM設備管理における学術的課題~材料の経年損傷とリスクベース設備管理 東北大学大学院工学研究科量子エネルギー工学専攻量子保全工学分野教授 渡辺 豊 13:00~13:50 化学工業におけるRBI/RBM 住友ケミカルエンジニアリング㈱代表取締役社長 石丸 裕 13:50~14:40 原子力発電所の設備維持に関わる現状と今後のリスク対応 東京電力(株)技術開発研究所材料技術センター所長 鈴木俊一 15:00~15:50 道路橋の効率的管理を支援するブリッジマネジメントシステム 鹿島建設(株)土木管理本部土木技術部リニューアルグループ長 金氏 眞 15:50~16:40 プラントメンテナンスにおける情報技術活用の課題 合同会社スパーポイントリサーチ代表 河村幸二 16:40~17:30 社会基盤・産業基盤設備の安全・安心、信頼性向上への課題 日揮(株)技術開発本部副本部長 山本勝美 4.事前申込み: 不要
5.参加費(税込み): 会員 7,000円(含協賛団体個人会員)、一般 14,000円、 学生 1,000円、学生非会員 2,000円 ※参加者には講演テキスト1冊を無料でさしあげます。 なお、当日入会の申込をし、会費と入会金(正会員10,700円、準会員4,900円)をお支払いいただいた方は、会員参加費で参加できます。 ※会員割引は個人の会員のみ有効です。受付で本会あるいは協賛団会の会員証をご提示下さい。 ★テキストは、講座終了後(2008年10月22日以降)残部がある場合、会員7,000円、一般14,000円で販売いたします。 テキスト購入のお申込みは、本会の販売委託先である海外新聞普及(株)へ直接ご連絡下さい。 海外新聞普及(株) 連絡先:TEL.03-5476-8437 FAX.03-3453-4341 E-mail:sales1@ocs.co.jp 〒108-8701 東京都港区芝浦2-9-13 問合せ先: (社)日本鉄鋼協会 学会・生産技術部門事務局 育成グループ 植田、金子 〒101-0048 東京都千代田区神田司町2-2 新倉ビル2階 TEL.03-5209-7014 FAX.03-3257-1110 E-mail:educact@isij.or.jp |
[講演概要] 1)RBI/RBMの考え方と方法 (ベストマテリア・木原重光) RBI/RBMは、リスク(「破損の起こり易さ」と「破損が生じた結果として生ずる被害の大きさ」の積として表現される)を基準に検査・保全を行う方法である。本講座では、RBI/RBMを各種プラント、設備、機器に適用するための基本的考え方、手順、リスク評価ツール、リスク表示およびリスク対応策などを概説する。
2)RBM設備管理における学術的課題~材料の経年損傷とリスクベース設備管理 (東北大学・渡辺豊) エネルギー・物質変換プラントの構造部材には、材料の種類や使用条件などに応じて多様な経年劣化現象が生じ得る。リスク評価の妥当性と合理性を担保するためには、劣化機構の理解に基づいた損傷シナリオ(起こり得る劣化モードとその進行速度)の的確な想定ならびに劣化機構に立脚した検査技術の導入が必要である。この視点から、本講座では、リスクベース設備管理を有効に機能させ高度化するために必要な学術的課題について論じる。
3)化学工業におけるRBI/RBM (住友ケミカルエンジニアリング・石丸裕) RBIの方法論は1996年に発刊されたAPI581の仮報告により日本にも知られるところとなったが、2000年代になり規制緩和による保安に対する自己責任の増大と、より合理的・科学的な保全方式を求めて、急速に化学工業の関心が高まってきた。これは過去の“絶対安全”思想に基づく設計条件基準のマネジメントから、リスクの存在を認めたうえでの設備維持を目的としたマネジメントへの大きな方向転換を意味している。本講座では、化学工業の中でリスクという指標がどのように取り入れられ用いられてきたか、また設備のリスクを評価する具体的な方法、基準の動向とその課題などについて概説する。
4)原子力発電所の設備維持に関わる現状と今後のリスク対応 (東京電力・鈴木俊一) 昨今BWRプラントの炉心シュラウドおよび再循環系配管において、耐SCC性に優れると過去評価されてきた低炭素ステンレス鋼の応力腐食割れが顕在化し、多くのプラントが長期間にわたり停止した。また昨年7月に発生した新潟県中越沖地震により、柏崎刈羽原子力発電所は多大な被害を受け、同発電所にある7つのプラントすべてが停止している。現在、すべての設備について詳細点検を行うとともに、被害状況の健全性評価を鋭意実施しているところである。本講座では、このような当時は想定されていなかった事象に対して、どのような取り組みを実施してきたか紹介するとともに、設備管理の視点から今後発生しうるリスクに対してどのように対処すべきかについて述べる。
5)道路橋の効率的管理を支援するブリッジマネジメントシステム (鹿島建設・金氏眞) 道路橋(橋長2m以上)は全国に68万橋あり、その大半は高度成長期以降に集中して建設された。これら道路橋の老朽化が徐々に進行しており、このまま放置しておくと更新を必要とする老朽橋梁が大量に発生する恐れがある。道路橋に発生している劣化現象は、部材種類・橋梁構造・自然環境・使用環境によってさまざまであり、それぞれにきめの細かい対応が必要である。一方で数百・数千の橋梁を管理する場合には全体的かつ長期的な方針と計画が必要である。本講座では、数多くの道路橋を効率的に管理するためのブリッジマネジメントシステム(BMS)の開発事例を紹介すると共に、今後の橋梁維持管理の方向性について概説する。
6)プラントメンテナンスにおける情報技術活用の課題 (スパーポイントリサーチ・河村幸二) プラントメンテナンスの高度化および技術伝承をねらって、ITを活用したさまざまな試行が行われているが、設計まで含めた設備ライフサイクルのマクロな視点からの取組みが今後重要になってくる。本講座では、公開トラブル事例を「表出化」、「連結化」、「価値化」、「共同化」の分析を行い、設計にフィードバックする情報活用プロセスのモデル化を行い、このプロセスをナレッジマネジメント(KM)システムに搭載して検証試験を実施した。また情報共有化にむけての課題を明らかにした。
7)社会基盤・産業基盤設備の安全・安心、信頼性向上への課題 (日揮・山本勝美) 21世紀を迎えて何故か産業基盤を支える化学プラントの産業事故が頻発している。その背景には、高経年化、技術伝承、人材不足と人材育成、情報共有化、などの要因が提示されており、単にプラント安全のための技術開発だけではなく、メンテナンスマネージメントが重要な位置を占めている。本講座では、社会基盤・産業基盤設備の安全・安心に関する現状の問題点と今後の課題を概説する。
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