社会鉄鋼工学部会 安全・快適なシステム構築研究フォーラム 第11回公開セミナー「鉄道の運行計画…現状と課題」
「安全性」「経済性」「環境負荷性」「メンテナンス性」「信頼性」など一つ一つの課題の重要性はよく認識されてきていますが、これを一つの製品、あるいは一つの運行システムにとりまとめる設計や運営となるといろいろな苦労があります。また驚くような工夫で克服したりしています。今回はこうした課題を、"鉄道の運行計画"を具体的題材として考えようと企画いたしました。 鉄道の運行計画は,駅間で追い越しができないなどの鉄道の性質に起因する物理的な条件を守ることを前提に,利用者にとってなるべく便利になるようにすることを意図して作成されるものです。また,いわゆる列車ダイヤだけでなく,それにあわせて,車両の使用計画や運転士・車掌の勤務計画などもあわせて作成する必要があります。鉄道は,身近な存在ではあるものの,これらの計画がどのように作られ,また,作られた運行計画に従ってどのように列車が運行されているのか、その苦労や工夫等々については,広く知られているとは言えないのではないでしょうか。そこで、鉄道の運行計画がどのような手順で,どのようなことを念頭において作られるのか、最近のコンピュータによる支援等々にも触れながら、現状の課題と今後の課題などについてお話していただく予定です。 講師には鉄道総研時代を経て現在は千葉工業大学情報科学部情報工学科で教鞭をとられていらっしゃいます富井規雄先生をお迎えいたします。 鉄道運行に関心をお持ちの方はもちろんですが、鉄道分野以外でも、時には矛盾対立項をも含む幾つものサブシステムを一つの大きな"安全で快適なシステム"にまで組みたてていく手法に関心をお持ちの方、そうした計画立案の責任の立場でご苦労されている方々の参加を歓迎いたします。他分野での経験と知恵は必ずや皆様の仕事にも反映しうるものと考えております。参加の皆様とご一緒に 21世紀型にふさわしい「安全で快適なシステム構築」について考えていきたいと願っております。
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